FC町田ゼルビアの谷晃生【写真:徳原隆元】

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【専門家の目|太田宏介】町田GK谷晃生は今季PK戦で大活躍

 FC町田ゼルビアは4月5日、J1百年構想リーグ第9節でFC東京と対戦し、GK谷晃生のセーブありPK戦で勝利を収めた。

 谷は今季多くのPKを止めており、元日本代表DF太田宏介氏が言及した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 町田がFC東京のホームに乗り込んだ一戦は互いに決定打を欠き0-0のスコアレスドロー。そしてPK戦ではFC東京1番手を務めたDFアレクサンダー・ショルツが左に蹴ったボールを完璧に読み切った。さらに3番手のMF3番手の高宇洋のPKも同じ方向に飛んで止めてみせた。

「半端ないですね。日本のGKでPKを止める印象が強い選手って言われてもあまり浮かばなかったですけど今の谷選手は凄い。PK戦に入った瞬間、なんか止める気しかしないんですよね本当に」

 谷の活躍もありPK戦で勝利を収めた町田。町田は今季これが4回目のPK戦で3勝1敗となり、谷は全ての試合でセーブをしている。また、そのうち3試合では2本以上止めており、計17本中8本と驚異的なセーブ率を残している。

 太田氏は「あのPKの2人の空間になった時の威圧感が凄い」とキッカー目線で語り、「良いGKってゴールが小さく見えるって言うけどまさしくそれですね。谷選手が飛んだ方向にボールが後から飛んでくるように見えるくらい引き寄せている。今よく止めているっていう事実もプラスして、相手に対してもの凄くプレッシャーを与えられていると思いますし、GKにとって一番必要なスキルだと思います」と解説した。

 谷は昨年の6月シリーズ以降、日本代表から遠ざかっているが、「今年のパフォーマンスもすごくいい。こういう特長を持った、一芸に秀でたGKはトーナメントもあり得るワールドカップで、PK戦要員として選ばれる可能性は十分にありますよね」と、太田氏は語る。

 日本は前回のカタールW杯クロアチア戦でPK戦の末ベスト16で敗退。さらに遡ると、2010年の南アフリカ大会でも同じくPK戦でパラグアイの敗れ、目標であったベスト8進出を惜しくも逃している。

 それだけに「やっぱり日本代表のウイークポイントってずっと言われてますから。谷選手は25歳とまだまだ若いけど、ヨーロッパ行ったりガンバに戻ったけど出れなかったりと、失敗も挫折も経験して精神的なタフさもあるので、個人的にはすごく期待しています」と言及した。

 現在の日本代表は鈴木彩艶が守護神として君臨し、大迫敬介、そして谷が外れた以降代わりに呼ばれている早川友基の布陣となっている。

 太田氏は「鈴木選手が確定で残りの2枠を3人で争う形になるんじゃないかなと。このPKの活躍は話題にもなっていますし残り2か月ありますから。谷選手はアンダー代表やオリンピックも経験していますよね。PKに強いのは武器ですし、アピールになる。一芸に秀ですぎ。それぐらいのインパクトを残していると思うので、結構チャンスはあると思います」と、古巣の町田で活躍する守護神の代表メンバー入りを期待している。(FOOTBALL ZONE編集部)