スポニチ

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 将棋の福間香奈女流5冠(34)が27日、大阪府高槻市の関西将棋会館で棋士編入試験5番勝負第3局に臨み、生垣寛人四段(22)に88手で敗れた。これで0勝3敗となり、不合格が決まった。3勝すれば四段に昇段し、棋士としてフリークラスに編入されたが2度目の挑戦も失敗。それでも感想戦後の記者会館では3度目挑戦への意欲も語った。

 「まずまずの立ち上がりと感じていた。その後、ミスが続いてしまって残念な一局だったかと思う」

 あらかじめ先手に決まっていた福間は得意戦法のゴキゲン中飛車を採用した。これに同じく振り飛車党の生垣は対抗型の舟囲いから左銀を意欲的に進出。角銀交換の駒損から福間の王頭へカナ駒2枚を進めて圧力を加えた。

 福間が終局後、悔いたのがこの攻めへの対応。「自陣へ手を戻すのか攻めるのか、難しかった」。その後、角を敵陣奥深くへ放って生垣の飛車を攻める。しかし生垣王とは逆の9筋へ馬、成銀が向かう攻めは効率が悪い。71手目、飛車斬りの勝負手を放ったが戦力不足に陥った。3時間ある持ち時間を秒読みまで使い切って投了した。

 「資格を得る対局で幸運なところがあった。力が相当足りてないのかなと思った」。福間は昨年10月の王位戦予選で勝利し、公式戦の直近の成績を10勝5敗とした。自身2度目となる棋士編入試験の受験資格「公式戦において、最も良いところから見て10勝以上、なおかつ6割5分以上の成績を収めたアマチュア・女流棋士」を再び満たし、挑戦を決めていた。

 終局後の記者会見では3度目挑戦への意欲を問われ「現在の棋力からすると厳しい。力をつけられるようにやっていかないと」。中終盤を課題に挙げる一方、「挑戦したい気持ちはある」とも。受験資格を再度満たす可能性はあり、女性初の棋士への夢は自身の手応え次第かも知れない。

 試験官を務めた生垣は「序盤にミスがあり、負けにしたかと思った」と福間に左銀の活用を許した展開を悔いた。それでも「福間さんは人生を懸けて臨まれたと思う。こちらも誠心誠意と思って指した」。福間に負けない気構えで臨んだことを明かした。