「びっくりしました」太田宏介が海外で気付いた“Jリーグの凄さ”。印象的なのはデビュー戦「オランダでもあるんだ!」
日本代表としても7試合に出場した36歳のレフティは、横浜FCでのプロデビューを皮切りに、清水エスパルス、FC東京、名古屋グランパス、FC町田ゼルビアでプレーし、Jリーグで348試合に出場した。
その一方で、フィテッセ(オランダ)とパース・グローリー(オーストラリア)で戦った経験も持つ。母国を離れ、異国の地でプレーすることで、当たり前のようで当たり前でない、気付きがあったようだ。
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やっぱりJリーグって環境が恵まれていますよね。僕が行ったオランダのクラブは、1番下のジュニアからトップチームまで全部同じ施設で、グラウンドも12面くらいあって、ものすごいチームだったんですけど、そうじゃないクラブも多い。たとえばメーカーからスパイクを支給される選手なんてほとんどいなくて、みんな自腹で買っていて、それはびっくりしました。
今でこそ、日本でもみんなが契約をもらえるわけじゃないから自分で買ったりしていますけど、そういった待遇も含めて、日本って恵まれているなと思いました。
サッカー自体のレベルは、やっぱりオランダはオランダですごく魅力的で、レベルも高かったです。若い選手がステップアップするリーグなので、粗削りのところも多いけど、観客やスタジアムの雰囲気を含めて、日本で経験できないことをさせてもらえました。
印象的なのは、エールディビジ(オランダリーグ)のデビュー戦です。当たり前のように天然芝でやると思っていたから、取り替え式のスパイクしか持っていかなかったんですけど、現地に着いたら人工芝で。「オランダでも人工芝のスタジアムがあるんだ」と驚きました。
フィテッセには、提携しているイングランドの名門チェルシーから、有望な若手が次々にレンタルで加入した。
以前、DAZNの番組に出演した際もその状況に触れ、「18、19歳でみんなレンジローバーに乗って、ロレックス(の時計)を付けて」と豪快なエピソードを披露していたなか、元日本代表DFは当代きっての名将カルロ・アンチェロッティ(現レアル・マドリー)との遭遇秘話を新たに明かした。
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毎年ローンで何人も有望株が来るので、定期的にチェルシー関係者が練習を見に来るんです。なので、チェルシーのエンブレムの付いたベンチコートを着ている人がよくいました。
よくある光景だから、その日も別に「誰だ、誰だ」なんて、じろじろ見なかったんですけど、食事会場でご飯を食べ始めた時に、なんか見たことがある人がいて。『チェルシー 監督』って調べたら、「えっ!アンチェロッティだ!」みたいな。挨拶だけしました。
その時のチェルシーの有望株だと…今、ボーンマスの1トップを務めているドミニク・ソランキなどがそうです。
ルートン・タウンにいるマーベラス・ナカンバもフィテッセで一緒にプレーしました。彼はジンバブエ代表のボランチです。超荒削りだけど、当時からものすごく良い選手でしたね。なんだろうな、FC東京で米本(拓司)が出てきた時みたいな感じです。ガツガツ行って、身体の無理がきくし、ミドルシュートも決めるし、怖いもの知らずでした。
フィテッセからクラブ・ブルージュに移籍した後に、アストン・ビラに行って。それで、去年の冬にルートンに行って、昇格した今シーズンからはプレミアでプレーしています。
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プレミアリーグが特に好きで、「オランダとかで一緒にやった選手が数人いるので、そういう選手がいるチームは見る」という太田。かつてのチームメイトたちの活躍をチェックしているようだ。
取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
