クルマ離れが叫ばれるこの時代だからこそ、カーライフの楽しさを伝えたい!

そんな想いから自動車を得意とするベテランライター・サトータケシが、クルマ担当の編集部員船山に、わかりやすくクルマの魅力を解説!

今回のテーマは、「あの映画に登場するクルマってなんですか?」




船山:今月もWEB会議での収録になります。

サトー:もうさ、ふなっしー(註:編集部の一部で船山はこう呼ばれる)に会わなくても、ずーっとこのスタイルでよくない?

船山:いやいや、寂しいこと言わないでくださいよ。また発表会とか、ご一緒させてください。

サトー:ところで、家にいる時間が長くなったけど、ふなっしーは何を楽しみに生きていたわけ?

船山:「Netflix」とかで映画やドラマばかり観ていました。

サトー:一番面白かったのは何?

船山:『愛の不時着』ですかね。

サトー:あー、韓国ドラマ、流行ってるね。

船山:あっ!そういえば、聞きたいことがあって、これはコロナ禍の前に劇場で観たんですけど『パラサイト 半地下の家族』のことで。あの映画って、結構クルマが象徴的に出てくるじゃないですか。気づいたことがあって。

サトー:ほう。僕も見たけど、あれは面白かったね。オスカーも獲ったからね!



【サトー’s RECOMMEND】LAND ROVER RANGE ROVER。アカデミー賞の助演クルマ賞を授けたい!ヘビーデューティでタフだけれど、無骨で快適性とは無縁─。そんな乗り物だったSUVを、ラグジュアリーな高級車に仕立てたのが1970年にデビューした初代レンジローバー。以来、現在の第4世代のモデルまで、高級SUVの代名詞的存在であり続ける。¥14,930,000〜


船山:あのお金持ちの社長が家族でキャンプに行くときに乗っていたのって、レンジローバーですよね。

サトー:そうそう、よくわかったね。あれはレンジローバー。世の中に高級SUVってたくさんあるけれど、レンジローバーを使うことで、上品なお金持ちが幸せに暮らしているという感じをうまく表現しているよね。

船山:確かに「あんな生活うらやましいな」って思いました。

サトー:レンジローバーを作っているランドローバー社はロイヤルワラントを授与されているんだ。つまり英国王室御用達でエリザベス女王がレンジローバーで移動している写真を見たことがある。


ミニバン人気って日本だけ!?


船山:家族で出かけるときはレンジローバーでしたけど、オフィスに向かうときはセダンでしたね。

サトー:あれはメルセデス・ベンツのSクラスで、後席を広げたロングボディ仕様だったと思う。

船山:僕があれっ?て思ったのは、仕事でお会いする日本のエグゼクティブや有名タレントの方って、トヨタのアルファードとか大きなミニバンに乗っていることが多いんです。

サトー:いいところに気づいたね。韓国は日本ほどミニバンの人気がなくて、確か韓国最大手のヒュンダイも、ミニバンは1車種しか作っていないはずだよ。

船山:レンジローバーが人気なのは共通だけど、日韓でセダンとミニバンに対する好みが違うのが興味深いと思いました。

サトー:ただね、エグゼクティブがこんなにミニバンに乗っている国って日本だけだから世界的に見ると日本が特殊だという気もする。

船山:あと、マーベルの映画にハマっちゃって遡って観ていたんですけど、あのシリーズにはカッコいいクルマがバンバン登場しますよね。たとえば『アイアンマン』シリーズの1作目と2作目でトニー・スタークが乗っていたスポーツカーがめっちゃ格好よかった!

サトー:あれはアウディの初代R8だね。2006年にデビューしたんだけど、レースで勝てるガチンコの速さと、初心者でも乗りやすいフレンドリーな性格を両立した、新しい時代のスーパーカーだったんだ。デザインもちょっと有機的で、それまでの尖った形のスーパーカーとはちょっと違う。



【AUDI R8】知的なスーパーカーはあの映画にどんぴしゃ。初代アウディR8は「スーパーカーは気難しい」という常識を覆した革新的なモデル。トニー・スタークが乗ったのは、電気自動車仕様のアウディR8 e-tron quattroという設定だった。現行の2代目アウディR8は¥30,010,000〜


船山:なるほど、わかりました!新しいタイプのヒーローが乗るには、新しいスーパーカーが似合うってことなんですね。

サトー:それはあると思う。

船山:それでですね、2012年に公開された『アベンジャーズ』では、トニー・スタークは別のスポーツカーに乗るんです。

サトー:あれはアキュラNSX。



【HONDA NSX】日本が世界に誇るスーパーカーがこれ。スタイルもメカニズムも斬新なNSXは、まさにトニー・スタークの愛車にうってつけ。¥24,200,000〜


船山:アキュラとは?

サトー:アキュラはホンダの欧米における高級ブランドで、ちょうどトヨタとレクサスの関係だね。

船山:そのNSXですが、どんなクルマでしょう?

サトー:最大の特徴はモーターを3つも積んだハイブリッドカーだということで、ほぼ無音のまますごい勢いで加速するんだ。

船山:なるほど、やっぱり最新のスーパーカーはあの映画シリーズの雰囲気に合いますよね。

サトー:NSXの加速感は異次元だから、そういう乗り物を乗りこなすヒーロー像を描いたってことだろうね。ただ、劇中で使われるのは屋根が開くNSXロードスター。実際に売られているNSXにはロードスターは存在しないから、映画のために特別に作られたものだね。お金かかってる。

船山:へぇ、勉強になります。


不朽の名作もクルマを見ると、また見方が変わる!


サトー:大昔、『007は二度死ぬ』という映画でトヨタ2000GTがボンドカーとして使われたんだけど、あのときも特別に屋根が開く仕様を作ったんだ。『アベンジャーズ』はそんな、映画への愛を思い出させてくれたね。

船山:そしてスーパー大ヒットした『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、かっちょいいSUVが走っていました。

サトー:あれはインフィニティQX50。インフィニティってのは日産の高級ブランドだね。



【Infiniti QX50】2018年公開の大ヒット作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に登場。精悍で未来的なフォルムが、劇中の設定とどんぴしゃだった。本文にもあるように残念ながら日本未発表


船山:あれ日産なんですか?日本で見かけたことがないです……。

サトー:うん、あのクルマは日本では売ってないんだ。

船山:SUV好きの僕としては残念ですけど、日本のクルマがあんなにメジャーな映画に出演しているというのは、ちょっと誇らしい気もします。

サトー:映画に登場するクルマの裏にはスポンサーの関係とかいろいろあるんだろうけれど、それでもアキュラやインフィニティが高級車だと認められているのは確か。

船山:最後に、サトーさんおすすめのクルマが活躍する映画を教えてくださいよ。

サトー:まずは『ブルース・ブラザース』かな。ダッジ・モナコっていうアメ車が爆走するんだけど、ジェームズ・ブラウンとかアレサ・フランクリン、レイ・チャールズといったミュージシャンも出てくるから、音楽好きのふなっしーも楽しめると思うよ。

船山:それは豪華すぎますね。

サトー:トドメは、アメリカン・ニューシネマの傑作、『卒業』に登場するアルファ・ロメオのスパイダー。このクルマの官能的な美しさが余すことなく表現されている。ネタバレになるから、これ以上は言いません!



【Alfa Romeo 1600Spider Duet】主人公を凌ぐ存在感を示したイタリアの名車。1966年から92年まで四半世紀以上も生産されたオープンカーの傑作。映画『卒業』では、最初から最後まで画面狭しと走り回り、当時の上流階級の暮らしぶりを描くのに重要な役割を果たした。この映画を観てアルファ・ロメオというブランドに憧れた人も多かった


船山:よしっ、明日の在宅ワークは映画鑑賞に決定!

サトー:仕事せいっ!




〜本日の教訓!〜
登場するクルマに注目して、映画をもっと深く楽しもう!