すっかり恋愛作品の常連となった感があるが、当人は「恋愛面で報われない役が多いんですよ…」と苦笑する。そんな千葉雄大にぴったりの映画(?)『全員、片想い』がまもなく公開となるが、今回はヒロインの切ない想いを静かに受け止める側で、なんとも不思議な空気をまとった青年を演じている。役柄に負けず劣らず、どこかミステリアスなこの男、実際に恋に落ちたらどんな行動をとるのか――? その心の内に迫る!
撮影/川野結李歌 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.
――切ない一方通行の恋をつづる8編の短編からなる本作ですが、千葉さんが出演されている『あさはんのゆげ』は、ヒロインの風花(清水富美加)が、ひさびさに再会し、しばらく生活を共にすることになる千葉さん演じる従兄の要(かなめ)に心惹かれていくさまが描かれます。
出会いから別れまで、ひと夏の淡い恋がギュッと描かれます。ただ、他の7編とは少し毛色が違うというか、『片想い』とタイトルにありますが、僕自身、撮影中は恋愛の匂いというより、どちらかというと思春期の切なさのようなものを感じていました。
――要は、風花が過ごす田舎の家に現れ、何も言わずに朝ご飯を用意し、絵を描いて過ごす不思議な青年ですね。
最初はとがった感じだった風花の心が少しずつほぐれていく――要はまさに彼女の心をほぐしていく役割だったので、こちらもとがった感じで反応するのではなく、優しく見守り、静かに受け止める包容力を意識して演じました。
――小さい頃から知っている従兄が、ひさびさに再会したらすっかり変わっていて、しかも喧騒から離れた田舎で2人きりで過ごす。ドキドキのシチュエーションです。
もちろん、会っていない間にお互いにいろんなことはあったと思うけど、風花に対する要の優しさは、もともと、彼が持っているものなんだろうと思います。ひさびさということをあまり意識し過ぎず、自然に接していました。
――要が「風ちゃん」と呼びかけるときの口調に、包み込むような柔らかさがありました。風花の視点で映画を見る女性はキュンキュンしちゃうと思います!
なるほど(笑)。特に言い方を意識したわけではないんですが…。まだ、映画を見た周りのみなさんの感想を聞いてないんですが、どんな風に受け止めたのか、楽しみになってきました(笑)。
――清水さんと2人だけで物語を紡いでいきますが、共演されてみていかがでしたか?
「はじめまして」で、撮影日数もほんの数日だったんですが、自然体で魅力的な女優さんでした。見てるだけで面白い方です(笑)。
――TVや舞台挨拶などでも、周囲を笑わせる楽しい方ですが、普段から面白いんですね。
でも、お芝居になると素晴らしいんです。急にスイッチが入って変わるというよりは、フワッと役に入っていくような印象で、すごいひとだなと思いました。
――あくまで物語は、風花の視点で描かれるので、風花が少しずつ要に惹かれていくのは感じられるんですが、要がどんな気持ちで風花を見ているのかが、なかなか読めません。
どうなんでしょうね(笑)。そこは僕が「こんな風に考えて演じました」と説明しないほうが、より楽しんでいただけると思います。風花の視点で自由に感じてもらえたら嬉しいですね。
――ヤキモキしちゃいますが、それこそが恋愛なのかもしれませんね。
実際、「あなたが好き」とかハッキリしたわかりやすいセリフがあるわけでもなくて、ふとした瞬間に目線が合ったり、でも次のシーンでは普通にご飯を食べていたりします。恋愛してるときってそんな感じで、いつも恋愛モードってわけじゃなく、ふと気づくと目で相手を追っていたりするものなのかなと思います。
――さて、そろそろ千葉さんご自身の恋愛についてもうかがってまいります! 初恋は覚えていますか?
小学4年生くらいですかね…? 同級生のしっかり者の女の子で、たぶん、恋だったんだろうと思います。とはいえ、小学生なので告白したりはしてないんですけど。バレンタインにチョコをもらったり、ホワイトデーにお返しをしたりしました。
――バレンタインでチョコもらうって、小学生にとっては大きな事件です!
でも、当時は恋愛ってよりもイベントとして捉えてたんですよね、バレンタインを。いま思うと、すごいですけどね。人目のない校庭の木の陰に呼び出されたんです。
――それはイベントってより、完全に恋愛ですよ!!
そうですね(笑)。でもそのときは、そんな風に思ってなくて「これが初恋」だとも思ってなかった(笑)。その子は小学校のときに転校しちゃったのですが、中学に上がってまた同級生に…。でもそれ以上は特に進展はないまま終わっちゃいました。
――過去の恋愛を振り返ってみて、積極的に自分からアプローチするタイプですか?
どうなんですかね…? 積極的という感じではないですね。いつでも恋愛していたいタイプでもないです。誰かを好きになることも決して頻繁ではないし。好きなひとができたら、やや積極的になるというか…。
――あれこれアプローチしたり、周囲に協力してもらったり、駆け引きがあったり…?
駆け引きは得意じゃないですね(苦笑)。少し仲良くなって、そうしたら一緒にご飯に行って…その先の告白は自分からしたいなって思います。
――実際、学生時代もそういう恋愛は…
ありましたよ。結果? そうですね、うまくいったこともありますよ(笑)。
――恋愛で相手に求めるものは?
仕事でも趣味でもいいんですが、自分の中で懸命に頑張っているものが何かひとつあるひとがいいですね。生きていく中で、恋愛や恋人の存在がすべてになることは、僕自身、あまり好きじゃないんです。お互いに大事なものを持ちつつ、顔を合わせたときに恋愛モードになるくらいがいいのかな。
撮影/川野結李歌 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.
ふと気づくと相手を目で追ってる…それが恋愛!
――切ない一方通行の恋をつづる8編の短編からなる本作ですが、千葉さんが出演されている『あさはんのゆげ』は、ヒロインの風花(清水富美加)が、ひさびさに再会し、しばらく生活を共にすることになる千葉さん演じる従兄の要(かなめ)に心惹かれていくさまが描かれます。
出会いから別れまで、ひと夏の淡い恋がギュッと描かれます。ただ、他の7編とは少し毛色が違うというか、『片想い』とタイトルにありますが、僕自身、撮影中は恋愛の匂いというより、どちらかというと思春期の切なさのようなものを感じていました。
――要は、風花が過ごす田舎の家に現れ、何も言わずに朝ご飯を用意し、絵を描いて過ごす不思議な青年ですね。
最初はとがった感じだった風花の心が少しずつほぐれていく――要はまさに彼女の心をほぐしていく役割だったので、こちらもとがった感じで反応するのではなく、優しく見守り、静かに受け止める包容力を意識して演じました。
――小さい頃から知っている従兄が、ひさびさに再会したらすっかり変わっていて、しかも喧騒から離れた田舎で2人きりで過ごす。ドキドキのシチュエーションです。
もちろん、会っていない間にお互いにいろんなことはあったと思うけど、風花に対する要の優しさは、もともと、彼が持っているものなんだろうと思います。ひさびさということをあまり意識し過ぎず、自然に接していました。
――要が「風ちゃん」と呼びかけるときの口調に、包み込むような柔らかさがありました。風花の視点で映画を見る女性はキュンキュンしちゃうと思います!
なるほど(笑)。特に言い方を意識したわけではないんですが…。まだ、映画を見た周りのみなさんの感想を聞いてないんですが、どんな風に受け止めたのか、楽しみになってきました(笑)。
――清水さんと2人だけで物語を紡いでいきますが、共演されてみていかがでしたか?
「はじめまして」で、撮影日数もほんの数日だったんですが、自然体で魅力的な女優さんでした。見てるだけで面白い方です(笑)。
――TVや舞台挨拶などでも、周囲を笑わせる楽しい方ですが、普段から面白いんですね。
でも、お芝居になると素晴らしいんです。急にスイッチが入って変わるというよりは、フワッと役に入っていくような印象で、すごいひとだなと思いました。
――あくまで物語は、風花の視点で描かれるので、風花が少しずつ要に惹かれていくのは感じられるんですが、要がどんな気持ちで風花を見ているのかが、なかなか読めません。
どうなんでしょうね(笑)。そこは僕が「こんな風に考えて演じました」と説明しないほうが、より楽しんでいただけると思います。風花の視点で自由に感じてもらえたら嬉しいですね。
――ヤキモキしちゃいますが、それこそが恋愛なのかもしれませんね。
実際、「あなたが好き」とかハッキリしたわかりやすいセリフがあるわけでもなくて、ふとした瞬間に目線が合ったり、でも次のシーンでは普通にご飯を食べていたりします。恋愛してるときってそんな感じで、いつも恋愛モードってわけじゃなく、ふと気づくと目で相手を追っていたりするものなのかなと思います。
駆け引きはNO! でも告白は「自分からしたい」
――さて、そろそろ千葉さんご自身の恋愛についてもうかがってまいります! 初恋は覚えていますか?
小学4年生くらいですかね…? 同級生のしっかり者の女の子で、たぶん、恋だったんだろうと思います。とはいえ、小学生なので告白したりはしてないんですけど。バレンタインにチョコをもらったり、ホワイトデーにお返しをしたりしました。
――バレンタインでチョコもらうって、小学生にとっては大きな事件です!
でも、当時は恋愛ってよりもイベントとして捉えてたんですよね、バレンタインを。いま思うと、すごいですけどね。人目のない校庭の木の陰に呼び出されたんです。
――それはイベントってより、完全に恋愛ですよ!!
そうですね(笑)。でもそのときは、そんな風に思ってなくて「これが初恋」だとも思ってなかった(笑)。その子は小学校のときに転校しちゃったのですが、中学に上がってまた同級生に…。でもそれ以上は特に進展はないまま終わっちゃいました。
――過去の恋愛を振り返ってみて、積極的に自分からアプローチするタイプですか?
どうなんですかね…? 積極的という感じではないですね。いつでも恋愛していたいタイプでもないです。誰かを好きになることも決して頻繁ではないし。好きなひとができたら、やや積極的になるというか…。
――あれこれアプローチしたり、周囲に協力してもらったり、駆け引きがあったり…?
駆け引きは得意じゃないですね(苦笑)。少し仲良くなって、そうしたら一緒にご飯に行って…その先の告白は自分からしたいなって思います。
――実際、学生時代もそういう恋愛は…
ありましたよ。結果? そうですね、うまくいったこともありますよ(笑)。
――恋愛で相手に求めるものは?
仕事でも趣味でもいいんですが、自分の中で懸命に頑張っているものが何かひとつあるひとがいいですね。生きていく中で、恋愛や恋人の存在がすべてになることは、僕自身、あまり好きじゃないんです。お互いに大事なものを持ちつつ、顔を合わせたときに恋愛モードになるくらいがいいのかな。
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