昨年12月、「かっぱ寿司」が「牛角」や「甘太郎」などを経営するコロワイドに買収された。

かっぱ寿司は1979年に開業し、一皿100円という低価格が受けて、若者や家族向けに人気のあった回転すしチェーン店だ。

しかし、2011年頃から経営が悪化して今回の買収となった。その理由を外食ジャーナリストの中村芳平(なかむら・よしへい)氏が解説する。

「かっぱ寿司は郊外に店舗を構えるチェーン店なんですが、とにかくその立地が悪い。ライバルの『スシロー』や『くら寿司』は、郊外型でもわりといい場所に店を出しているのだけれども、かっぱ寿司はどこにあるのかわからないくらい探しにくいところにあるんです。

でも、そういう場所だからこそ店舗の賃貸料が安く、また、ネタをこれ以上は薄く切れないというくらいにして原価率を下げていたので、100円という安さで出せていた。

しかし、2、3年前からエビの価格が高騰するなど、低価格で食材を確保するのが難しくなった。それで100円以上のすしも出すようになったんですが、そうなると立地や品質でほかの店に勝てなくなり、お客さんがどんどん離れていったんですね」

ではコロワイドは、そんなかっぱ寿司を買収して再ブレイクさせることができるのか?

「できるでしょう。コロワイドはかっぱ寿司を立て直せる自信があるから買収したんです。

昨年12月、かっぱ寿司を展開する『カッパ・クリエイトHD』の社長に五十嵐茂樹(いがらし・しげき)氏が就任しました。彼は『ロイヤルホスト』でチェーン店の基本であるQSC(品質・サービス・清潔)を叩き込まれた外食のプロです。

1994年には『びっくりドンキー』の全国展開を指揮し、2002年には『五十嵐マネジメント・サポート』を立ち上げて、多くの企業を再生。07年にコロワイドに入社し、12年に『牛角』や『しゃぶしゃぶ温野菜』のレインズインターナショナル社長に就任、1年で黒字にしています。

そんな外食のプロが手がけるわけですから、再ブレイクするのは間違いありません」

とはいうものの、郊外のわかりにくい場所にお店があることは変わりない。そのへんは?

「スクラップ&ビルドをやるのではないでしょうか。グループに回転すしの『アトムボーイ』などがあり、連携して業態転換を図るのが最もオーソドックスでしょう。カラオケやラーメン、イタリアンも持っているので、そういう業態と組んで新業態を開発することも可能です。

1、2年後には、スシローを抜いて回転すしのトップにつく可能性もあるのではないでしょうか」

かっぱ寿司の逆襲が始まった。

(取材/村上隆保)