中国の高齢者、「思い立ったらすぐ」の旅を満喫

【新華社上海6月10日】中国では季節を問わず、思い立ったらすぐに旅に出る高齢者が増えている。例年は親子連れや学生が中心となる夏休みの旅行も、今年はシニア層が加わることで一層にぎわいそうだ。
上海市の上海新国際博覧センターで6日まで3日間開かれた高齢者介護・福祉機器・リハビリ医療の博覧会「CHINA AID 2026」には、旅行会社や観光地、レジャー施設も出展した。同市を拠点とする上海春秋国際旅行社(集団)のブースも、夏から半年先までの旅行商品について尋ねるシニア層でにぎわった。同社によると、高齢者に人気の旅行先は国内が黒竜江省や雲南省、新疆ウイグル自治区、甘粛省、海南省三亜市、福建省など、海外はアジアや欧州、アフリカ、南北米大陸など多岐にわたるという。

上海に住む60代後半の女性に話を聞くと、今年は7月に避暑のため貴州省へ行き、8月下旬からブラジルやペルーなど南米を旅する計画だという。「旅をするたびに世界の大きさを感じる。時間と気力がありさえすれば友達と各地を回っている」と話した。
上海春秋国際旅行社の周衛紅(しゅう・えいこう)副総経理は「今年は60〜69歳のシルバー層が夏の旅行の主力の一角を担っている点が例年と大きく異なる。予約数はほぼ半分を占めている」と紹介。同社では今年1〜5月のシルバー層の旅行客が前年同期を上回り、うち海外旅行は5割近く増えたという。

博覧会は上海の魅力も発信した。同市黄浦区のブースは「楽齢時尚街区」(シルバー世代が流行を楽しむ街)と銘打ち、豫園や南京路歩行街、外灘(ワイタン)などを背景装飾に取り入れた。光明邨大酒家や新雅粤菜(広東料理)館、沈大成など老舗飲食店が参加したほか、外骨格ロボットなどの新たな技術や機器も展示。記念撮影や古い写真の修復サービスなども提供し、多くの高齢者が訪れた。
文化・観光部の直属研究機関、中国旅遊研究院の戴斌(たい・ひん)院長によると、中国人の国内旅行にシニア層が占める割合は既に2割を超える。中でも定年退職したばかりの層は経済的に余裕があり、自由な旅を好む傾向にあるという。(記者/陳愛平、彭純)



