年始早々のベネズエラ攻撃、再燃するイラン情勢、そして出口の見えない物価上昇。史上最高値を更新し、盤石かに見えた日経平均株価は、2026年上半期に一転して急降下を見せた。
「もうバブルは弾けたのか」「今はキャッシュポジションを増やすべきか」
 そんな不安が市場を覆う中、投資スクール「Financial Free College(FFC)」を運営する株式会社バイアンドホールドCEO・松本侑氏は「足元のボラティリティに惑わされてはいけません」と語る。
 激動の下半期、私たちはどこに目を向け、どう資産を守り、攻めるべきなのか。松本氏が描く、逆転の投資シナリオに迫る。


「今仕込んでも、下がるだけでしょう」は大きな勘違い



ーー日経平均の急落を受け、市場には悲観論が漂っています。松本さんは現状をどう見ていますか。

「結論から申し上げれば、私は今の相場を**「絶好の仕込み場」を探る局面**だと捉えています。
 確かに短期的なボラティリティは避けられません。『今仕込んでも、下がるだけでしょう…』『こんなときになぜ投資するの?』と感じる人もいるでしょう。加えて、地政学リスクやインフレ懸念など、株価を押し下げる材料は枚挙にいとまがない。

 しかし、重要なのは**「それらの悪材料は、すでにかなりの程度、価格に織り込まれている」**という点です。」

ーーすでに最悪期を想定した動きが完了しつつある、と。

「その通りです。市場がもっとも嫌うのは「未知の恐怖」です。ただ、今の不透明感はすでに顕在化しており、パニック的な売りが一巡すれば、下値は自ずと限定的になります。
 とくに生成AIや半導体といった、**産業構造そのものを変える大きなトレンド**は、目先の政情不安で潰えるようなセクターではありません。
 今の下げは、中長期の成長銘柄を『安値で拾うための調整』だと考えるのが合理的だと思います。」

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下半期相場を荒らす、意外な要素



ーーとはいえ、無条件に楽観視できるわけではありませんよね。今、最も注視すべきリスクは何でしょうか。

「最大のリスクは、米国景気の減速、とりわけ**「雇用環境の変化」**にあります。これまで米国の景気を支えてきたのは、タイトすぎるほどの労働市場でした。ところが、足元の雇用統計を精査すると、明らかに減速の兆候が見て取れます。」

ーー労働市場が冷え込むと、どのような連鎖が起きるのでしょうか。

「至って単純なロジックです。
 雇用が鈍化すれば、人々の財布の紐は固くなります。個人消費が弱まれば、当然、企業の業績予想は下方修正を余儀なくされる。これが**株式市場にとっては強い下押し圧力**になります。
 『景気の底打ちがいつになるのか』という不安が、下半期の相場に重くのしかかる可能性は高いでしょう。」