大相撲五月場所>◇十三日目◇22日◇東京・両国国技館

【映像】引退力士、“最後の取組”で見せた振る舞い

 今場所を最後に引退すると報じられている40歳ベテラン力士が、“現役最後の取組”で後輩を思いやり、自らの相撲道を全うする清々しい姿を見せた。立ち合い不成立で肩を落とす相手を「気にすんなよ」といったふうに慰め、最後まで全力の取組。取組後には晴れやかな笑顔をのぞかせ、ファンからは「必死の相撲だった」「いい表情だったね」などとねぎらいの声が相次いだ。

 平成16年(2004年)三月場所で初土俵を踏み、22年にわたって現役生活を続けてきた序二段二十四枚目・龍勢旺(芝田山)。コロナ禍で外出制限があった際は日大通信教育部経済学部に通うなど、真面目な一面も話題を呼んだ。今年40歳を迎えた龍勢旺は、一部報道によるとこの五月場所を最後に現役引退することを決めており、3勝3敗で迎えた7番相撲、十三日目の取組が“最後の相撲”となった。

現役最後の取組に応えるべく全力で攻め、全力で耐える

 現役最後の対戦相手となったのは、序二段二十九枚目・北勝伊(八角)。1度目の立ち合い、龍勢旺が思い切り立ったものの、北勝伊が立ち遅れてしまい不成立に。北勝伊はとても申し訳なさそうな表情を浮かべて肩を落としたが、龍勢旺はポンと肩を叩き「気にすんなよ」といったふうに慰めた。

 2度目の立ち合いは成立。正面から全力で当たっていった龍勢旺。館内には力士のうめき声が響きわたった。右四つがっぷりに組み、必死に寄り合う両者。土俵際で龍勢旺は粘りを見せたが、最後は北勝伊が顔をくしゃくしゃにしながら万感の思いで寄り切った。決着後、北勝伊は息を切らしつつ頭を下げ、敗れて負け越しが決まった龍勢旺は「やりきった」というように笑みを浮かべてコクリと頷いた。龍勢旺は4敗目、北勝伊は4勝目。花道を下がる龍勢旺の最後の姿には温かい拍手が送られた。

 龍勢旺の“現役最後の相撲”に、ネット上では「ああっ!龍勢旺!」「必死の相撲だった」「お疲れさんでございました」「出し切った」と反響が続々。やり切った様子で笑顔を見せた姿に「断髪式行きます」「いい表情だったね」「いいねこの感じ」と注目する声が相次いだ。(ABEMA大相撲チャンネル)