“2人乗り”で後輪駆動!?

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ヤマハの「“2人乗り”後輪駆動コンパクトカー」って?

 過去のモーターショーでは個性的なコンセプトカーが数多く披露されてきましたが、2013年の「第43回東京モーターショー」に登場したヤマハの「MOTIV(モティフ)」は、その中でも特に印象的な一台でした。未来の都市型モビリティを示すモデルとして注目され、現在も関心が寄せられています。

 モティフは、二輪車で培った「人機一体」の思想を四輪へ応用する研究の一環として開発され、EVとガソリンの両仕様が想定されていたことも報じられています。

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 ボディサイズは全長2690mm×全幅1470mm×全高1480mmと軽自動車よりも小さく、空力を意識したコンパクトな外観が特徴です。

 乗車定員は2名で、EV仕様の展示車重量は730kg。レイアウトはRR(後輪駆動)とされ、1リッター直列3気筒エンジンを想定したガソリンモデルも検討されていました。

 動力性能は公式に公表されていませんが、海外報道では0-100km/h加速が15秒未満、最高速度は約105km/h、航続距離は100マイル超(約160km超)とされています。

 家庭用電源で約3時間、急速充電で約1時間とされ、都市部での実用性も意識されていたようです。

 車体構造には、ゴードン・マレー氏率いる「ゴードン・マレー・デザイン」が協力し、同社の「iStream(アイ・ストリーム)」技術を採用。

 鋼管パイプの骨格にコンポジットパネルを組み合わせた構造で、軽量化と剛性を両立しつつ、ボディパネルの変更やパワーユニットの多様化にも対応できる拡張性を備えていました。

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 モティフについて、ユーザーからさまざまな声が寄せられています。

「このサイズ感でこのデザインは魅力的」といったデザイン面の評価に加え、「発売されていたら欲しかった」「実現しなかったのが残念」といった市販化を惜しむ声も見られます。

 モティフはデザインスタディにとどまらず、当時はヤマハが乗用車市場への参入を検討していたモデルとして位置づけられていました。

 2020年ごろの販売を視野に入れていたとも報じられ、四輪事業への本格参入が期待されたことで国内外の注目を集めました。

 しかし、市販化には至らず、2018年12月の中期経営計画では四輪事業の参入計画が凍結されたと正式に発表されています。量産化に必要な投資回収の見通しが立たなかったことが主な要因とみられています。

 現在も開発は凍結されたままですが、MOTIVはヤマハが四輪分野に挑戦した事例として位置づけられています。