佐々木麟太郎の去就はどうなる?ソフトB城島健司CBO直撃(1)「ポスティングをやらないとは言ってない」【直撃インタビュー】
【直撃インタビュー】
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城島健司(ソフトバンク/チーフベースボールオフィサー/49歳)
昨季5年ぶり12回目の日本一に輝いたソフトバンクのチーム運営を担うのが、城島健司チーフベースボールオフィサー(CBO)だ。常勝軍団をどうつくり、伝統である王貞治球団会長の「王イズム」をどう受け継ぐのか。昨秋のドラフトで米スタンフォード大に在学中の佐々木麟太郎(20)を1位で強行指名したが、入団の可能性は? これまで認めたことのないポスティングの是非など、3回にわたって独占告白した。今回は全3回の第1回。
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──昨年5年ぶりに日本一になり、秋のドラフトでスタンフォード大の佐々木を1位指名。入団の手応えは?
「今年の(米国大学)リーグ戦の活躍次第なので、今の段階では全く分かりません。彼がメジャーに行きたくて向こう(米国)の大学を選んだのは理解しています。今シーズンも頑張ってもらいたいけど、頑張れば頑張るほど、メジャー球団に指名される確率が高くなり、うちとは縁が遠くなっていくのは複雑ですよね」
──-大学で活躍したら、7月のメジャーのドラフトでも指名される可能性がある。
「米国は契約社会なので、ドラフトの上位でかかれば、入団後もチャンスは多い。メジャー球団のしっかりとした育成システムも受けられます。でも、下位指名だと、上がれないとは言わないけど、チャンスは少ない。米国ははっきりしていますから。彼の場合は、最終的にはメジャーでやりたい。その気持ちは分かる。その方法として、日本のプロ野球で活躍してからっていう方法もまだ残っていると思うんです」
──入団にこぎつける自信がある?
「うちは福岡という街の豪快な野球をテーマに王会長がつくり上げたチーム。野球の花形はホームラン。彼の唯一無二の打撃で、うちのチームを何十年も引っ張ってくれる。ファンが彼の打撃を見てから帰ろう。そういうバッターになってくれる」
──守備力が疑問視されるが。
「かもしれませんが、日本で打撃に関しては、一芸に秀でているわけです。ダメなところを直すのではなくて一芸を伸ばす。良いところを伸ばせばいい。今の打撃を極めてくれればいい。彼が一番活躍できる、一番やりやすい球団はホークスじゃないか。向こう10年のチームづくりに、彼は非常にマッチするんじゃないか。人間性も素晴らしいと聞いています」
──人間性も?
「野球に取り組む姿勢が素晴らしい。うちのチームリーダー、核になってくれる選手だと思っています」
「ポスティングが球団にとって利益、メリットがあると思えば…」
──核というと?
「チームにレギュラーは複数いるけど、チームリーダーやチームの顔は毎年出ない。今は柳田悠岐がうちの軸で、十分チームを引っ張ってくれている。麟太郎君のプレースタイル、人間性を含めて、次の軸になれる数少ない選手だと評価しています」
──交渉権を得ても断られる可能性がある中、思い切った指名。
「今年1年の戦力の補強だけを考えたら、即戦力を取った方がいい。でも、1年のうち、半年を棒に振っても、向こう10年間はうちに必要だというメッセージは伝えたつもり。それはうちにしかできないチームづくりや編成じゃないかと思っています」
──ソフトバンクはこれまでポスティング移籍を認めていない。将来的にメジャー挑戦を希望する佐々木が選びにくい環境では? 本人とそういう話は?
「いや、挨拶に伺っただけですから、まだそこまで突っ込んだ交渉はできていません」
──球団方針としてポスティングは認めていない。
「僕らは一貫してブレていないんですけど、まだやったことがないだけで、ポスティングを認めないと言っているわけじゃない。ポスティングが球団にとって利益があるか、メリットがあると思えば、やらないとは言ってないんです」
──球団にメリットがあれば認める?
「はい。僕らはポスティングをやりませんとは一言も言っていない。球団方針でやっぱりやりましょうとなることは十分あり得ます」 = 【第2回】 に続く。
(聞き手=増田和史/日刊ゲンダイ)
▽城島健司(じょうじま・けんじ) 1976年6月8日、長崎県生まれ。別府大付高(現・明豊)から94年のドラフト1位でダイエー(現ソフトバンク)入団。99年は全試合出場で球団初のリーグ制覇、日本一に貢献。その後も「打てる捕手」として黄金期を支えた。2006年にFAでマリナーズに移籍。捕手としてレギュラーとなり、18本塁打。10年に阪神で日本球界復帰。12年に現役引退。20年からソフトバンクの会長付特別アドバイザーとして球界に復帰。25年からCBOに就任した。
