写真/中島望(シェブロン・ワールドチャレンジで昨季を締め括ったタイガー・ウッズ)

写真拡大

すでに開幕第3戦が終わろうとしている今、米ゴルフ界はタイガー・ウッズの今季初登場が待ち遠しくてたまらない様子だ。昨年12月に自らが大会ホストを務めるシェブロン・ワールドチャレンジに出場し、10年シーズンで初めて優勝争いに絡んだタイガー。以後、公けの場に姿を見せることなく、クリスマス、そしてニューイヤーを過ごした。

姿が見えなくても、タイガーの話題は尽きなかった。97年から13年間、プレイイング・エディター契約を結んでいた米ゴルフダイジェスト誌との決別は、スキャンダル騒動で次々にスポンサー契約を失っていたことを思えば、さほどの驚きではなかった。契約が消滅したという事実より、なぜ契約解除になったのかという舞台裏のほうが気になる。折りしもタイガーは、キャリア4度目のスイング改造中で、どこをどんなふうに改造しているかという詳細を彼は語りたがらない。「セットアップもテークバックもトップもダウンも、全部変えてる」と煙に巻くばかり。そんなタイガーゆえ、スイング技術を解説することを求められるプレイイング・エディター契約が嫌になったのだろうという推測は成り立つ。だが、契約絡みの話は、双方とも内情を明かさないだろう。だから余計に気になってしまう。

そして最近。もう1つ、にわかに注目を集めているタイガーの話題がある。いや、正確に言うと、タイガーの話題というより、タイガー絡みで起こったタイガーとは無関係の出来事だ。USAトゥデイによると、「09年11月に起こったあの交通事故でタイガーが運び込まれたフロリダ州オーランドの病院に勤務していた男性ナースは、その際、勝手に見ることを禁じられているタイガーの診療記録を覗き見したという嫌疑で、病院から解雇された。だが、この男性ナース、不十分な証拠に基づく不当解雇ということで、今になって病院側を告訴した」とのこと。だが、それより何より、この男性ナース、タイガーが過去にこの病院で診察を受けた際、2つの偽名を使っていたことを明かしており、それが覗き見をした何よりの証拠のように思えるのだが、果たして真実はどうなのだろうか。

タイガー自身は、間もなく開幕第4戦のファーマーズ・インシュアランス・オープンでキックオフ戦を迎えようとしている。会見では、ゴルフダイジェスト誌との決別や、この男性ナースの訴訟に関しても、質問が飛ぶかもしれない。だが、昨年キャリア初のシーズン未勝利となり、今年こそは復活しようと燃えているタイガーを惑わせる質問は出てほしくない。人々の興味関心を引くタイガー絡みの話題をメディアが扱うのは当然と言えば当然だが、少なくとも試合会場では、タイガーがゴルフだけに集中できる環境を作ってあげたい。(舩越園子/在米ゴルフジャーナリスト)