アンカー・ジャパンの公式Xより

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NTTなどの通信会社4社と、アンカー・ジャパンをはじめとするモバイルバッテリーメーカー7社の計11社が18日、大規模災害発生時の被災地への電源確保に関する連携協定を締結した。連携に基づく取り組みは6月1日からスタートだ。

災害発生時に、メーカー各社がモバイルバッテリーや充電ケーブルを調達。通信会社事業者が被災地の要望や状況に応じて避難所へ配送する。モバイルバッテリーメーカーは、配送などが自社では難しい場合がある。通信会社は、開設された避難所における通信環境の確保に向けた支援を通して、被災地でも活動していることから協定に基づき、支援機材の配送に協力していく。

通信会社は、NTTグループ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社。モバイルバッテリーメーカーはアンカー・ジャパン、INFORICH、EcoFlow Technology Japan、エレコム、オウルテック、CIO、ユーグリーン・ジャパンの7社だ。

また、通信会社4社は、災害時に個別に動くと支援エリアが重複するため、事前に担当分担を決める「つなぐ×変えるプロジェクト」という協調する仕組みを作っている。モバイルバッテリーメーカーは、この仕組みに加わる形となる。

新たな仕組みでは、通信会社が被災地の少し手前に設ける「前線拠点」にメーカー各社が機材を送り、通信会社の復旧・避難所支援メンバーが避難所へ届ける流れとなる。今後は合同訓練なども実施していく。

経済省・電力会社、災害時連携計画を策定

一方、政府の災害時対応にはどのようなものがあるのか。

2020年7月、経済産業省が電力会社10社と災害時連携計画を策定。電力会社は、北海道電力ネットワーク、東北電力ネットワーク、東京電力パワーグリッド、中部電力パワーグリッド、北陸電力送配電、関西電力送配電、中国電力ネットワーク、四国電力送配電、九州電力送配電、沖縄電力だ。

災害時の停電被害に備え、電力の早期復旧や関係機関との連携ルール、体制などを事前に定めていく。2024年11月には、共同訓練を初めて実施した。

2025年12月に大規模インフラ障害に備え、政府と東京都は机上演習を初開催。演習では、首都圏で原因不明の大規模停電が発生したとの想定で実施した。

5月18日に取りまとめた結果によると、非常時の態勢に移行する基準が曖昧で、情報共有など初動段階で足並みがそろわないという課題が明らかになった。

被災地での電源確保は、生死に直結する。また、生活に欠かせない情報伝達のツールであるスマートフォンの充電をどうするかは、被災地でたびたび問題になっていた。モバイルバッテリーが届けば充電しながら動くことができ、ストレス軽減にもつながる。災害時の強い味方になりそうだ。

文/並河悟志 内外タイムス編集部