鼻水を早く止める方法は? 医師が教える“じゅるじゅる地獄”から抜けだすための対処法
どこからともなく鼻をすする音が聞こえる…そんな季節がやってきましたね。
鼻水は、風邪の代表的な症状のひとつで、黄色いどろっとした鼻水や、さらさらとした鼻水があります。また、風邪以外でも、花粉症などのアレルギーの場合でも鼻水が止まらず苦しい場合もあると思います。
鼻水の出るメカニズムや種類、対処法を知って、この“じゅるじゅる地獄”から早く解放されましょう!
■健康でも、鼻水は1日数リットル!
まず、鼻水は何のために出るのでしょうか。
風邪や花粉症などがなく、健康なときであっても、鼻で呼吸をしていると鼻水は鼻の粘膜から分泌されており、その量はなんと1日数リットルにもなります。
特に汚い空気や冷たい空気が入ると、鼻水の分泌量は多くなります。鼻水には加湿の役割のほか、鼻の中に入ってきた異物を外に出す役割があります。風邪ウイルスや花粉、ほこりが入ると鼻水がたくさん出ます。
■さらさら鼻水とどろどろ鼻水の違いは?
鼻水の種類には、透明でさらさらとした水性のものと、黄色くどろっとした膿のようなものに大きく分けられます。
花粉やほこりなどが原因となるアレルギー性の鼻水は、前者のさらさらした鼻水です。
このような鼻水が続く場合は慢性的なアレルギー性鼻炎の可能性があり、この鼻水の中にはアレルギーと関係のある好酸球が多く含まれます。
一方、ウイルスや細菌などの感染によって出る鼻水は、後者のどろっとした鼻水です。
いちばん多い原因は風邪。水っぽい鼻水で始まり、そのあと熱やせきも伴い、炎症がひどいときは鼻詰まりも起こります。
水っぽい鼻水は途中から黄色くなり、だんだんと粘っぽくなりますが、途中で細菌の二次感染すると、どろっとした鼻水になります。この中には、ウイルスや細菌と戦う白血球が多く含まれています。
■朝に「咳」が多くなる理由
鼻水は通常外に出るので鼻をかむことになります。
風邪をひいたときなどは、副鼻腔というほおの内側にある粘膜にも炎症がおよび、副鼻腔からも鼻水が分泌され、のどの奥へ出ていくこともあります。これを後鼻漏(こうびろう)といいます。
鼻水がのどから気管支に流れ込むとせきが出ます。時には喘息に似た症状になることがあり、特に明け方にせきが多い場合はこれが関与しているようです。
通常、風邪が治れば後鼻漏もよくなりますが、風邪が治ったあとも黄色いどろっとした後鼻漏が続くときは、慢性の副鼻腔炎がある可能性があります。
■子どもが風邪を引くと「目やに」が出る理由
また、風邪をひくと目やにがたくさん出ることがあり、特に小さなお子さんで見られやすい症状です。
これは、涙は常に目の表面から分泌されており、鼻涙管という鼻へ通じる細い管を通って、鼻腔へ出て行きます。風邪のときなど鼻水、鼻詰まりがあると、鼻涙管の通りも悪くなり、たまった涙が目やにとなるのです。
風邪のときに涙目になり、朝、目やにで目が開けられないことがあるのはこのためです。
さらに、鼻涙管と同じく鼻腔に出口のある耳管にも炎症が及ぶと、中耳炎になります。子どもは耳管の形が細く、風邪もひきやすいため、特に中耳炎にもなりやすいです。
■うっとおしい鼻水、早く止める方法は?
それでは鼻水をどうしたら止められるでしょうか。原因が風邪などの感染なのか、アレルギーなのかで、対処は異なってきます。
もし感染による鼻水であれば、体がなるべく細菌やウイルスを体の外へ排除しようとして鼻水を出していますので、無理に止める必要はなく、むしろ出し切ることが大切です。
黄色い鼻水が出なくなるまで、しっかり鼻をかんで、外へ出しましょう。その際、強くかみすぎると粘膜を傷つけますので、注意が必要です。
小さいお子さんのように、自分で鼻をかむことが難しい場合には、市販の鼻水吸引器を用いたり、耳鼻科で処置してもらうとよいでしょう。風邪であれば1週間ほどで改善します。
慢性副鼻腔炎になると、対症療法のみでは治療が難しく、抗生物質が必要になります。
一方、アレルギー性の鼻水は、予防が最も大事になります。
出てくる鼻水は、免疫系が過剰に刺激されることによるものですので、花粉やほこりなどのアレルギー物質がなるべく体に入らないように、マスクや手洗いなどでしっかり防ぎましょう。
症状がひどいときには、アレルギー反応をおさえるような薬で治療する必要があります。

