女子1部・七種競技に出場した慶大の浅見姫菜【写真:中戸川知世】

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陸上・関東インカレで輝いた選手たち 女子1部・七種競技/慶大・浅見姫菜(3年)

 21日から4日間、カンセキスタジアムとちぎで行われた陸上の第105回関東学生競技対校選手権(関東インカレ)。熱戦を取材した「THE ANSWER」はさまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は女子1部・七種競技に出場した慶大の浅見姫菜(3年)。小、中とチアダンスに打ち込み、高校から陸上を始めた異色の経歴を持つ。チアと陸上にあった“共通点”とは。新たな視点から、陸上の魅力を語った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

 過酷な2日間を駆け抜けた。9位で迎えた最終種目の800メートル。浅見は前半から積極的な走りを見せた。最後は止まりそうな足を懸命に動かしてゴール。ライバルもみんな倒れ込んだ。全員が全力を出し切り、互いに健闘を称え合う。最後は揃って記念撮影に収まった。

 順位を1つ上げ、自己ベストを更新する4859点で8位入賞。「目の前の種目でベストを尽くすという気持ちだけで臨んだ。1年間、関カレに向けて用意してきて、本当に良かったです」と笑顔を見せた。

 異色のスポーツ人生を歩んできた。小学1年から9年間は、チアダンスとソフトボールの二刀流。チアダンスでは、中学時代に全国大会に出場し、ソフトボールでは投手と遊撃手を務めた。「その時は本当に体力お化けで……」と当時の自分に苦笑いする。

 駒場高(東京)から陸上に転向。それは「チアスピリット」に通ずるものを感じたからだ。「チアは応援するスポーツで、人に元気を与えるために頑張るという気持ちのこと。逆に、周りが頑張ることで自分も頑張れる」。陸上に自然と根付いた“チアの精神”に惹き込まれた。

応援し合うことで得られる効果とは「『プラス1』の力が出る」

 高校の先輩や同種目の勝者に贈られる称号「Queen of Athletes」に憧れて、七種競技の選手に。チアダンスの柔軟性を生かした走り高跳びや、ソフトボールで養った肩を使ったやり投げを武器に、わずか2年半でインターハイに出場し、高校最高峰の舞台まで辿り着いた。

 大学進学後、1年時はチアダンス部に入るも、仲間の勧めもあり、2年春から競走部に入部。「めちゃくちゃ迷ったけど、慶大の競技会でみんなが本当に頑張っている姿を見て、『陸上を選んで良かったな』と思えました」と自分の選択に胸を張る。

 スポーツは勝負の世界。結果が求められる中で、互いを応援する精神はどんな効果をもたらすのか。

「練習でも仲間と声を掛け合ったり、隣のレーンで競ったりする時にも、1人で頑張るよりも『プラス1』の力が出ると思う」

 大学での最大の目標は5000点超え。「七種競技は観ていて元気になれる競技だと思うので、その魅力を伝えたい」。周りの力も借りて、己の限界を超えていく。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)