大谷翔平(C)ロイター/Imagn Images

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 大リーグ機構(MLB)とオーナー側が「伝家の宝刀」を抜いた。

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 日本時間29日、新労使協定に向けて選手会側に年俸総額の上限を定める「サラリーキャップ制」の導入を提案したのだ。

 選手側のストライキでシーズンが中断した1994年以来、約30年ぶりの正式な提案。総年俸を1億7120万〜2億4530万ドル(約272〜390億円)とするものだ。

「ファンは他のスポーツ同様、サラリーキャップ(上限)とサラリーフロア(下限)の導入を非常に支持している。トップとボトムの支出に約709億円もの差がある現状は公平な競争とは言えないと考えているからだ」(MLB広報担当のグレン・カプリン氏)

 現在のMLB労使協定は日本時間12月2日に失効する。それに代わる新協定に向けた話し合いが28日にスタートした。

「今回のオーナー側のサラリーキャップ制の導入案は、前日の選手会側の提案が引き金になっています」と、野球文化学会会長で名城大教授の鈴村裕輔氏はこう続ける。

「選手会側はメジャー最低年俸を78万ドル(約1億2500万円)から2倍近い150万ドル(約2億4000万円)への引き上げを望んでいる。さらに年俸総額の規定額を超えた球団にぜいたく税を課す課徴金制度がありますが、選手会はこの規定額の引き上げも求めています。オーナー側のサラリーキャップは、例えば最低年俸の倍でなく100万ドルで抑えるためのディールかもしれませんけど、両者の隔たりは大きい。94年は選手会側がオーナー側に『サラリーキャップを導入するなら、球団の正式な財務指標を公表しろ』と迫ったのですが、オーナー側は本当の数字を出そうとしませんでした。今回も同様のケースが考えられるだけに、選手会側のストライキや経営者側のロックアウトに発展する可能性もあります」

 サラリーキャップが争点になった前回は、選手会が94年8月から翌95年4月までストライキを起こした。仮にサラリーキャップ制が導入されたり、ロックアウトやストライキに発展すれば、10年1000億円超契約の大谷翔平(31=ドジャース)や、今オフのメジャー挑戦がウワサされる佐藤輝明(27=阪神)や伊藤大海(28=日本ハム)はどんな影響を受けるのか。

「もし、サラリーキャップが導入されてドジャースが総年俸を削減することになったとしても、すでに10年契約を結んでいる大谷の年俸が削られることはあり得ない。あくまでも新たな契約から、段階を踏んで縮小していくことになるでしょう。ただし、これまでのように補強に大金を注ぎ込み続けるわけにはいかなくなるため、チーム作りの戦略に影響は出ます。それに労使交渉がまとまるまでは移籍交渉もストップせざるを得ない。ビザの申請も当然、移籍交渉が成立してからになる。このオフ、海を渡るであろう選手は大きな影響を受けるかもしれません」

 とは前出の鈴村氏だ。

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 佐藤輝を巡っては、昨年暮れの段階から「あのドジャースが囲い込みに動いているのでは」との見方が浮上していた。しかも、その背後には山本由伸や佐々木朗希とも関係の深い広告代理店の影も見え隠れするという。いったいどういうことか。波紋を広げるSNSの「意味深投稿」とは。●関連記事 【もっと読む】阪神・佐藤輝明の背後にあの広告代理店の影も見え隠れ では、それらについて詳しく報じている。