【菜花 明芽】「ぼくにもご飯ちょうだい」37歳主婦がリビングに居座る小1の「息子の友達」に頭を悩ませるワケ

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「放置子」に振り回される母親たち

親の無関心やネグレクトなどの事情により、放課後や休日に適切な保護を受けられず、外を徘徊したり他人の家に居座ったりする子どもを「放置子(ほうちご)」と呼ぶ。背景として、共働き世帯やひとり親世帯の増加により、保護者が長時間労働を強いられ、子どもの世話をする時間や精神的余裕が不足していることが挙げられる。

また、かつては近所同士で子どもを見守る文化があったが、都市化により「他人の家のことに干渉しない」風潮が強まり、家庭の異変に気づきにくくなっている。特徴は子育ての知識が乏しい「未熟な親」や、子どもに対して無関心、 児童虐待の一種であるネグレクトの状態にあり、食事や衣服の清潔さ、安全が確保されていないケースがある。そんな中、放置子に振り回された母親もいるようだ。

登校班の新1年生に懐かれたものの…

千葉県在住の愛美さん(仮名・37歳)は、家にやって来る息子(陽向さん・仮名・8歳)の友達に翻弄された経験があると語る。

「夫と息子の3人家族です。ちょうど去年の今頃、新学期になって登校班に新一年生(律さん・仮名・6歳)が入ると、息子に懐いて、本人も「とても可愛い」と家で話していました」

ある日、夕方庭で物音がするのでリビングの窓ガラスを開けると、なんとそこには律くんが立っていたという。びっくりして「どこから来たの?」と聞くと「陽向くんの友達だよ」と答えて「急にどうしたの?」と尋ねると「お腹が空いた」「何かちょうだい」と答えたのだとか。

「律さんの母親(彩さん・仮名・33歳)と会ったこともなく、勝手に物を食べさせていいかわからないので、とりあえず、息子と律くんと一緒に彼を家に送っていくことにしました。実際に母親に会ってLINEのIDを交換して、お互いに子どものことで情報共有しようと思っていたのです」

そうこう考えているうちに律くんの家に着いたそう。

「母親がちょうど仕事から帰って来て在宅だったので『お腹が空いたとうちにやって来る』『勝手に何か食べさせるのもいけないと思って』と事情を話すも『仕事が忙しくて子どもにまで手が回らないので、面倒を見てくれると助かります』『これからもよろしくお願いします』と彼女は平然と言ってのけました」

お昼ご飯を食べさせてほしい

あまりの態度に親しくしようと思えず、結局連絡先の交換はしなかったそう。しかし、律さんは次の日もやって来て、今度は勝手にリビングの掃き出し窓から上がってきたという。

「ちょうどお昼だったので『うちに帰ってお昼を食べてから遊びに来て』と言うと『うちに帰ってもごはんがない』『ぼくにもお昼を食べさせてほしい』『陽向くんと一緒に食事がしたい』と訴えました」

すると、息子の分のおかずに手を出して食べてしまったという。あまりのことに呆気に取られていると、今度は冷凍庫を勝手に開けて「食べてもいい? 」と聞かずに「ぼくのお昼はこれでいいや」とアイスを取り出し食べ始めたのだとか。

「その後、息子と遊んでいた律くんは夜になってもなかなか帰りませんでした。途中で何回か『もうそろそろ帰らなくていいの? 』『もう夕方になっちゃったよ』と話しかけるも、律くんは『大丈夫』の一点張り。夕飯になってもまた『一緒にご飯が食べたい』『家に帰っても夕飯がない』と昼と同じように訴えて。さらにリビングの椅子に座って『少しだけでいいから夕飯を食べたい』と言って一向に動こうとしないのです。しかし、夕飯をあげるわけにもいかないので、嫌がる律くんを連れて家に送って行きました」

息子の友達に振り回される愛美さん。子どもだからと邪険にしてはかわいそうという思いから毅然とした態度もとれず頭を悩ませる結果に。この後も悪い流れはここで留まることなく、さらに大きな渦となって愛美さんを飲み込んでいくことをこの時は誰も知る由はなかった。

【つづきを読む】37歳主婦に執着する「近所の放置子」、「自分ばかりずるい!」小3息子に激怒した「まさかの理由」

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