高市早苗首相の公式Xより

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12日に行われた自民党大会では、憲法改正や皇室典範改正(旧皇族の男系男子の養子縁組を可能に)など、高市カラーの強い政策実現への意欲をみせた高市早苗首相。相変わらず高い内閣支持率が続いていることから、高市首相のアクリルスタンドが用意されるなど、党全体で高市人気にあやかろうというムードも漂っていた。

ただ、「高市一強」には不満の種も見えてきた。高市首相は議員らとの夜の会食もほとんどせず、党側とのコミュニケーションが希薄になっているのだ。

「もともと夜の会食が苦手で党内に仲間は多くなく、党内基盤は弱い。夜は早めに公邸に直行し、介護中の夫の食事を用意したり、資料を読みこんだりしている」(官邸関係者)

高市首相が日夜、官邸と公邸にこもりきりになっている一方、自民党内では事実上の派閥復活ともいえる動きが活発化している。

最近では、裏金問題で批判を受け2024年衆院選で落選していたものの、今年の衆院選で返り咲いた武田良太氏が政策グループを立ち上げたほか、旧安倍派や旧岸田派の面々も定期的に集まって情報交換を行う。

「武田氏は以前から日常的に旧二階派の若手や番記者を連れて飲みに行き、事実上『二階派の後継者』のようだった。武田氏が慕っていた二階俊博氏や菅義偉元首相が引退した今、総裁選では自身のグループが核になっていきたいのだろう」(二階派関係者)

石井準一参院幹事長がグループ立ち上げ

そして15日には、石井準一参院幹事長が40人規模のグループを立ち上げた。高市首相に近い西田昌司参院議員も会見に同席する姿をメディアに撮らせ、「高市内閣を支える」との立場を明らかにしたが、懐疑的な見方も多い。

とくに最近、高市首相は、参院自民を束ねる石井氏が年度内に予算を成立させられなかったとして不信感を抱くなど、2人には距離がある状態。それだけにこのタイミングでのグループ結成は永田町をざわつかせているというのだ。

「石井氏は同じ千葉県を地盤とする小林鷹之政調会長を首相候補として推しており、昨年の総裁選でも自身の参院での影響力を生かし、中堅・若手の参院議員を小林陣営に引き込んでいた。表向きは『グループで総裁選の対応を縛ることはしない』と言っているが、参院で自身の『子分』を増やし、次の総裁選では小林氏に多くの票を入れたいのだろう」(参院自民関係者)

その小林氏も、同じ旧二階派に所属していた武田氏のグループとは距離を置き、自らを支援する議員らとの会合を重ねる。

「もともと武田氏は、自身より期数も年齢も下にもかかわらず『総裁候補』として存在感を発揮する小林氏のことをよく思っていなかった。さらに、武田氏は麻生太郎副総裁とは犬猿の仲。麻生派は今も唯一派閥として存続し、前回総裁選でも高市氏勝利の流れを作った。武田氏に近づくより、いずれ麻生氏の支援を得られるほうが良いと考えているのだろう」(二階派関係者)

「衆院だけでも300人を優に超える大所帯となったので、派閥ができるのは必然。今は高市首相の支持率が高いが、大所帯なだけに、総裁選でのグループごとの数合わせの駆け引きは激しさを増す。高市首相が官邸にこもっている間に、2027年秋の総裁選に向けて、党内で反高市の包囲網ができていくかもしれない」(自民ベテラン)

自身を「メシ会の苦手な女」と称したこともある高市首相だが、議員同士の活発な「メシ会」に足元をすくわれてしまうかもしれない…。

文/中村まほ 内外タイムス