■実際に使ってみて気づくいろいろなこと

やはりなんと言ってもシャープと言えば液晶画面だ。明るい場所でもけっこう見える液晶画面は使いやすい。3インチと液晶画面が大きいのも見やすい理由のひとつであろう。

液晶が大きいために犠牲になったのが縦長のサイズかも。いや、サイズはいい。サイズが大きめなので各ボタンも大きめで押しやすいからだ。ただ、各ボタンが大きめでさらにボディサイズに合わせて配置されているので意外とボタンを配置している範囲が広いのである。したがって、指の移動量が意外と多く、打ち続けていると親指の付け根がちょっとしんどい感じなってくるのだ。

ボタンが大きいのはいいのだが、普通に握るように持ってしまうと一番下にあるテレビボタンに親指が届かない。

ボタンに関してはまだある。いちばん上部に配置されている、4方向を押すためのボタンと真ん中に決定ボタンがあるマルチガイドボタンがなかなかくせ者だ。凹凸が少ないため決定ボタンを押したつもりなのに4方向ボタンを押してしまうという押し間違いをよくしてしまうのだ。筆者は親指が太いので、指の細い人なら大丈夫なのかもしれないが……。

見た目よりも押し間違いが多いマルチガイドボタン。横から見てみると、それなりに凹凸はあるように作ってあるのだが、実際に指で触れてみると凹凸はほとんどないように感じるのだ。

液晶に関してと操作に関して書いたので、ついでに文字サイズについても書いておこう。メール時の文字サイズの設定は「大きい文字」「標準」「小さい文字」の3通り。各文字サイズは以下の通りである。

「大きい文字」「標準」「小さい文字」

■便利なワンセグ、ちょっとめんどう音楽再生機能

液晶画面を回転させると自動的にテレビが起動する。便利なのはマルチウィンドウ機能がついているってこと。テレビを見ながらほかの機能を起動することができるのだ。

単に起動してバックグラウンドでどうのこうのって訳じゃなく、画面が左右ふたつに分かれてテレビとその他の機能が使えるのである。受信したメールを見ながらテレビを見たり、メールを作成しながら見たりすることもできる。そのほか、スケジュールやToDoリスト、電話帳、ブックリーダー、ドキュメントビューア、電卓、テキストメモなどが、テレビと同時に使用できる。これはかなり便利である。SoftBankの911SHにはついていない機能だ。

テレビを見ながらメールを読むことが可能。もちろん書くことも可能だ。テレビで見た情報をテキストメモに書き込んだりすることもできる。

最近の携帯電話ならもう当たり前と言えば当たり前なのだが、このSH903iTVにもミュージックプレーヤーが搭載されている。ダウンロードした着うたフルが楽しめるだけでなく、microSDカードに保存したMP4形式やSD-Audio形式の音楽データが楽しめる。しかし、MP4形式の音楽を楽しむためには、かなりめんどうなことをしなければならない。

パソコンに取り込んだMP4形式の音楽データはそのままでは利用できないのだ。「MMFxxxx.3gp」もしくは「MMFxxxx.mp4」というファイル名に変更しなければいけない。「xxxx」は4桁の数字で「MMF0001」〜「MMF9999」の範囲で決めることができる。一曲ならまだしも何曲も持ち歩きたい場合には、すべてのファイル名を変更しないといけないのは、かなりめんどうなのである。また、音楽データ、楽曲のタイトル名さえも表示されないという問題もある。

MP4ファイル形式の音楽データは、パソコンでファイル名を変更してmicroSDカードに取り込まないといけない。さらには楽曲名なども表示されない。

しかし、SD-Audio形式のデータなら話は別だ。それなら楽曲のタイトルなども表示される。ただし、SD-Jukeboxというパソコン用のソフトを購入しないとけない。パナソニックの携帯電話など、SD-Jukeboxが無償で同梱されているものもある。SD-Audio形式の音楽を楽しみたいというユーザーは、そちらの端末を選択した方が賢いかもしれない。ちなみにSD-Jukeboxを購入したいユーザーは、パナソニックの「パナセンス」から購入することができる。

これがSD-Jukeboxの画面。ここでCDなどから音楽を取り込んで、microSDカードに転送する。SD-Audio形式のデータを再生するためのSDオーディオ。楽曲名などもきちんと表示される。

次のページでは、カメラ機能を見ていただこう。