QRコード誕生から25年、デンソーウェーブが歴史を語るサイトオープン

デンソーウェーブのQRコードが開発から25年の節目を迎えました。これに合わせて特設サイトをオープンしました。

元々は1994年に「バーコードの読み取りが面倒だ」という製造現場の声をきっかけにして開発されたQRコード。多くの情報を読み取ることができ、読み取りやすく、世界中の人に自由に使ってもらえるように、という思いから開発されたそうです。

QRの由来は"Quick Response"で、1枚あたり、わずか0.03秒と高速で読み取れることを特徴とする2次元コードです。

20文字程度しか扱えないバーコードに対し、QRコードはなんと約350倍の情報量を収納できる他、かな・漢字にも対応しています。

角の3ヶ所につけられた「切り出しシンボル」によって、360°どの方向からでもすぐに読み取りができる点も特徴の1つです。汚れや破損があってもデータを復元する「誤り訂正機能」も備えています。

QRコードは、特許の権利を行使せず規格をオープンにしたことで、世の中により広く普及しました。スマホのカメラをかざすだけで知りたい情報やクーポンを受け取ることができ、最近ではQRコードを用いた決済サービスまであります。

今や数あるQRコードですが、デンソーウェーブが特許の権利を行使せず、オープンな規格にしたことで、多くの企業やサービスがQRコードを利用しています。

▲デンソーウェーブでQRコードを開発した原昌宏氏

デンソーウェーブでQRコードを開発した原昌宏氏は、バーコード時代の苦労や開発の背景について次のように語っています。

「私は当時、バーコードやOCR(文字認識)などの読み取り装置を開発する部署にいました。その頃、自動車業界・電気電子業界では英数字で20文字程度しか記録できないバーコードを使用していましたが、扱える情報量が少なく汚れにも弱いことから、バーコードでは生産現場の管理が困難になってきたことがきっかけで、QRコードが誕生しました」

「最大で7000文字ほどの情報が扱えるQRコードは、現在では世界中で広がり、最近ではキャッシュレス化のカギを握る技術としても使われています」

「どうせ開発するなら世界でも通用するものに、と思って作って開発したものが、このように世界で認められて、予想を超えて広がっていることは大変嬉しく思います。これからも、様々なIT技術が発達していくなかで、新しい未来の実現にQRコードが貢献できるように、開発を進めていきます」