「実は“Vシネの帝王”の娘」NHK夜ドラ主演で話題の27歳・実力派女優の正体。大河・朝ドラ・映画祭女優賞…“2世の枠”を超えた快進撃が止まらないワケ
◆奥能登を舞台にした夜ドラが話題
同作は地震と豪雨で傷ついた奥能登を舞台に、小さなラジオ局を立ち上げ、名もなき市民がスターになっていく“ノンストップエンターテインメントドラマ”。主人公のカナデは恋人の故郷・能登へ旅行中に地震に遭った過去を持ち、避難所で世話をしてくれた恩人の頼みで災害FMのパーソナリティーを担当することになる。
◆父は哀川翔、親子共演でデビュー
そんな人気ドラマで主演を務める福地の父は、“Vシネの帝王”と呼ばれた哀川翔で、母は元タレントの青地公美だ。1997年生まれの福地は、2014年放送のドラマ『借王(シャッキング)〜華麗なる借金返済作戦〜』(テレビ東京系)で主演の哀川と親子役で初共演し、ドラマ初出演を果たした。その後、大手芸能プロダクションに所属し、女優として本格的に活動をスタートさせている。
福地が女優として広く注目を集めたのは、2019年放送のNHK連続テレビ小説『なつぞら』だ。同作では広瀬すずが演じたヒロイン・なつが引き取られた家の長女で、同級生でもある夕見子を演じた。思ったことをすぐに口にしてしまう気の強い性格の夕見子を自然体の演技で表現し、高い評価を受けた。
◆大河、舞台、映画祭女優賞と快進撃
朝ドラで人気を得た福地は、『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』(日本テレビ系)や、映画『サバカン SABAKAN』、ヒロインを務めた『消しゴムをくれた女子を好きになった。』(日本テレビ系)など、話題作に次々と出演。
また、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』への出演も果たし、2024年には舞台『千と千尋の神隠し Spirited Away』でヒロインの千尋役に大抜てきされた。上白石萌音、橋本環奈、川栄李奈という錚々たる女優とともにクワトロキャストのひとりとなり、国内外でその演技が高く評価された。
その後も快進撃が続き、主演を務めた映画『恒星の向こう側』での演技が認められ、東京国際映画祭で最優秀女優賞を受賞。日本人女優の同賞受賞は11年ぶりの快挙となり、福地は演技派として確固たる地位を築くこととなった。
◆透明感、演技力、美声の3つの魅力
福地の女優としての魅力は多岐にわたる。まず挙げられるのは、透明感のあるビジュアルだ。どこか懐かしさを感じさせる純朴な顔立ちで、同性からも好かれる清楚な雰囲気を全身から漂わせている。派手さを抑えたビジュアルゆえにさまざまな役を演じられ、着物から奇抜な衣装まで何でも似合う。また、年齢不詳な見た目のため幅広い年代の女性を演じられることも、多くの仕事につながっている。
さらに、高い演技力も大きな魅力だ。同世代には人気女優が数多くいるなかで、福地はしっかりと存在感を放つ演技を見せている。3役を演じた短編映画『ラストシーン』では見事な演じ分けを披露し、不思議な世界観の作品を仲野太賀とともに成立させた。ハマり役といえるドラマや映画が多く、演技力には定評がある。
そして、魅力ある声も福地の武器のひとつだ。父の哀川も声に特徴がある俳優として知られるが、福地もまた独特のクセのある声の持ち主だ。柔らかく心地よい声でありながら、女性ならではの色っぽさも兼ね備えており、いつまでも聞いていたくなる美声といえる。声の良さは女優としてプラスにしか働かず、福地の人気を支える原動力となっている。
現在、人気が急上昇している福地には、今後、朝ドラのヒロインなど大役を務める可能性も十分にある。2世俳優の中で最も注目すべき女優のひとりといえるだろう。『ラジオスター』に続く仕事はまだ正式に発表されていないが、女優としてどのような進化を遂げるのか、引き続き注目したい。
<文/ゆるま小林>
【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆

