暑くて暑くて…、こんな日はひんやりしたものが欲しくなってしまう。

そんな時に食べたいのが、ツルっとあっさり食べられる冷やし麺だ。

とにかくこんなに熱い日には冷たい麺を食べて乗り切ろう!



従来のイメージを払拭した蕎麦界のニューウェーブ『そばうさ』

「立ち食いそば」と聞くと、どうしても女性は入りにくいと思ってしまいがち。

そんな従来の立ち食い蕎麦のイメージを払拭した立ち食い蕎麦店が『そばうさ』。



路面出された看板が目印

店の場所も、敢えて路面店ではなく、少し奥まった場所にあるのも女性が行列に並びやすいようにという配慮からだという。



「バジル冷そば」

同店の名物は「バジル冷そば」である。女性が好きなハーブを使用した蕎麦が作れないかと考え、試行錯誤の末に誕生したのが同メニュー。

やはり注目すべきはバジルをたっぷり使用した、つけゆつだ。

鰹出汁のそばつゆに、自家製のバジルペーストを加えて作るつゆは、そばをすする度にバジルの香りが弾けるように広がっていき、「これは本当に蕎麦?」とさえ思ってしまうほど、新感覚を与えてくれる。



レモンはつけつゆに絞らず、麺に掛けるのがおすすめ

食べ方はまずは、麺のみをつけつゆに付けて召し上がれ。その後は、好きな具材をひとつずつ食べていく。少し味を変えたいと思ったタイミングで、麺にレモンを絞るのがおすすめだ。

スクランブルエッグ、レタス、ベーコンというアメリカの朝食を思わせる具も、店主・小島さんのこだわりのひとつ。

半熟に炒められたスクランブルエッグの食感や、レタスのシャキシャキ感、ベーコンの旨みなど、ひとつひとつこの一杯を飽きずに楽しめる名脇役となっているのだ。

麺の量は通常の立ち食いそばよりも少し多めにしているというが、色んな味わいを楽しんでいる内に、あっという間に完食できてしまう。



東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩1分に位置

ヘルシーな具材を使用していることから、狙い通り女性にも大人気だが、意外にも男性ファンも多いのは、このガッツリ感も手伝っているのだろう。蕎麦とは思えないほどの食べ応えである。

スタミナ蕎麦を食べて、この厳しい夏を乗り越えてみてはいかがだろうか?




「元祖冷やし中華」
麺やタレ、具に至るまで昔の味を守り抜く『陽子江菜館』

今や日本中で食べられている冷やし中華の生みの親といわれているのが、神保町の『揚子江菜館』だ。

明治39年創業の老舗中華料理店『揚子江菜館』で、冷やし中華が誕生したのは昭和8年のこと。二代目オーナーが考案した冷やし中華は、今や日本中で親しまれる味となっている。



美しく盛られた具材が食欲をそそる

「冷やし中華」と聞き、麺の上に山状に盛られた具という絵を思い浮かべる人が多いはずである。その原型を作り出したのが「揚子江菜館」の二代目オーナーなのだ。

オーナーは神保町の店舗から見えた富士山からインスピレーションを受けたという。具が模る山の上にふんわりとのる錦糸卵は、富士山にかかる雲を模している。



食べ進めると顔を出すウズラや肉団子

昭和8年の提供開始から現在まで、味の変更は一切なし。全て当時のレシピを守り続けているのも『揚子江菜館』のすごいところだ。 具は全部で10種類。

(画像の上から右へ)煮タケノコ、寒天、チャーシュー、キュウリが麺に沿うように山型に盛られ、シイタケ、エビ、サヤエンドウが彩りを添える。ウズラ、肉団子も隠れているのだが……どこに入っているか、わかるだろうか? 実は錦糸卵の中に潜んでいるのだ!

今でこそ一般的な料理のひとつになっている「冷やし中華」だが、提供を始めた当時は、10種類もの具材がのった麺は珍しく、高級品とされていた。夏に食べることを考え、栄養バランスやあっさりとした食感にはこだわり抜いたそう。



辛みを加えたいなら辛子や、ラー油をお好みで入れてみよう

実際に食べてみると、見た目の美しさだけでなく、おいしさにも驚く。

酢や砂糖を使用した秘伝のレシピで作られるタレは、あっさりしていながら、しっかり麺に絡み、優しい甘みと酸味が夏の胃に優しくしみわたっていく。

麺は特注麺を使用。時間が経ってから食べても伸びることなく、おいしく食べられるよう卵をふんだんに使用して作られているという。

また、具ひとつひとつも全てお店で仕込んだものを使用。一切既製品は使用しないのも提供開始当時からのこだわりだ。



伝統の味も守りつつ、おいしさの追求はし続ける名店である

伝統の味を守り抜き、進化を続ける『揚子江菜館』。

夏の風物詩的料理のひとつ「冷やし中華」の歴史を紐解き、その味わいを堪能してみてはいかがだろうか?


絶品のそうめん専門店はここだ!



毎年、夏になると出る「トマトサルサそうめん」が人気。(7月メニュー)すだちとトマトの酸味と清涼感が秀逸。メニューは常に変化するのでお楽しみに。
大胆不敵な発想がモットー! 毎日替わるそうめん『阿波や壱兆』

他に類のない東中野にあるそうめん専門店。徳島出身の女将、田中嘉織さんの地元名産の半田そうめんを冷たい出汁の“ひやかけ”で味わう。

しかしこれだけでは飽きられてしまうと、日替わりで新メニューに取り組み、創業7年目にしてレパートリーが膨大に。



竹ちくわの磯辺ドッグ

半田そうめんは太めで程よくモチモチなのでパスタのように何にでも合うという。

夏に人気のトマトぶっかけほか、竹ちくわの磯辺ドッグがドカンと載るなど大胆不敵な発想はそうめん界のジャンヌダルクだ。予約がおすすめ。



夜はお酒も楽しめるので、〆にそうめんというのも人気のスタイル




1階はカウンター席。2階にはテーブル席を備える
絶品そうめんだからこそ生まれる究極の味わい!そうめん専門店『そうめん そそそ』

2018年1月にオープンしたそうめん専門店『そそそ』。このユニークなそうめん専門店がオープンしたのは、オーナーの安藤さんが、あるそうめんと出会ったことがきっかけだったそう。

姉妹店である代官山の創作和食料理店『楚々』をオープンする前に、香川県の友人から小豆島の「島の光」というそうめんを薦められ、食べたところ、その美味しさに“一口惚れ”!

小豆島の「島の光」とは、約400年の歴史を持つ伝統的な素麺で、厳選された小麦粉、瀬戸内海の塩、かどや製油のゴマ油など素材や製法にも、こだわり抜いて作られている。

寒気に瀬戸内海の潮風の中で、天日干しすることで、白く細い麺でありながらも、力強いコシと、なめらかなのど越しを持つ素麺になるのだ。



「つけそうめん」

この素麺の美味しさを、ダイレクトに楽しみたいならば、やはり「つけそうめん」がおすすめだ。

「島の光」に合うように、かつお、昆布、しいたけ出汁をベースに、たまり醤油をブレンドして作るオリジナルのめんつゆに、お好みで薬味をプラスしながら召し上がれ。

そうめんの味わいをより感じたいならば、オリーブオイルや塩で食べてみるのもおすすめだ。スタッフに声をかけると持ってきてくれるので、お試しあれ。



「ふわふわ釜玉」

同店をオープンする際に、名物となる一皿としてうどんで定番の「釜玉」を出したいと考案されたのが人気の「ふわふわ釜玉」。

開発時、そうめんの場合、卵の白身の部分をそのまま麺と絡めると、せっかくの素麺の喉ごしが、白身の食感で消えてしまうと考え、黄味はそのままに、白身だけをふわふわのメレンゲ状にアレンジ。



卵の黄身が割れると、それだけで食欲が刺激される!

小豆島の金両醤油の旨みのあるだし醤油をかけて、豪快に混ぜてから召し上がれ。

島の光ならではの、強いコシとなめらかな喉ごしに、メレンゲと濃厚な黄味、そして出汁醤油の美味しさが加わり、さらさらと一気に完食できてしまう。



遠慮せずに、豪快に混ぜて食べるのがおすすめだ



恵比寿西一丁目の五差路近くに位置


暑い日には冷麺もいいね!



「ハーフ&ハーフ」。水冷麺とビビン麺の両方を一度に味わえる欲張りメニュー。食べ応えあり
韓国本店の味をそのままにオリジナルスープが人気『板橋冷麺』

「オモニ手作りの冷麺の味を、日本の人たちにも知ってもらいたくてこの店を開きました」とご主人の車鐘一さん。忠清南道は板橋にある実家は、地元でも評判の冷麺専門店。

人気の秘密は、さつまいも澱粉100%で作るコシの強い麺と秘伝のスープ。牛骨の出汁をベースに10種類もの野菜からとった出汁をブレンド。隠し味に唐辛子を加えるのがポイントだ。

レモンの入った甘酸っぱいスープは、暑さを忘れさせてくれそう。



「刺身冷麺」。カスベを甘酸っぱい唐辛子のタレで和えたものをトッピング



韓国の本店は、創業40年の老舗。日本店は2014年開店




「手打ち冷麺」スープの味付けも醤油に酢少々とグッと控えめだ。その分、スープの滋味をじっくり味わえる。程よくコシのある細麺にこのスープが淡麗な味の調和を演出している
しなやか麺と旨み豊かなスープ。これが王道の味わい『チョンギワ 本館』

凛として冷たく、澄んだスープに沈むグレーがかった極細麺。見るからに涼やかな冷麺は、今や日本でもおなじみの夏の味だろう。

中でも、手打ち麺は、しなやかなコシと引きのある歯応え、そしてスルリと喉元をすり抜ける際の爽快感が身上。

そんな手打ち麺の魅力を、いち早く東京に広めたのが赤坂『チョンギワ 本館』だ。創業以来27年、変わらぬ味を守っている。



麺の味が引き立つシンプルな盛り付け

決め手となるのがスープ。上質なスープこそ、冷麺の味を大きく左右すると言ってもいいだろう。

同店では、スープに牛骨ではなく牛スネ肉を使用。これを玉ねぎや長ねぎ、大根などの野菜と共に12〜16時間、じっくりと煮込む。

濁らぬようアクや脂を丹念に取ったそれは、コンソメのように澄んでいる。アッサリとしつつもコクのあるスープと共に啜り込みたい。