OBS

写真拡大

駅の無人化によって移動の自由を侵害されたとして、大分県内の障害者ら6人がJR九州損害賠償を求めた訴訟の判決で、大分地裁は23日、原告の請求を棄却しました。

【写真を見る】【速報】JR駅無人化訴訟、障害者らの請求を棄却 「移動の自由」侵害認めず 大分地裁

この裁判は、駅の無人化について、原告側が「移動の自由を侵害し、合理的配慮を欠く行為」として、JR九州に対し1人あたり11万円の損害賠償を求めていたものです。

2021年から裁判が始まり、約5年にわたり審理が続いてきました。

去年12月の最終弁論で、視覚障害のある女性は「駅の無人化で社会参加が困難になった。この裁判には私たちの命と未来がかかっている」と訴えました。

また、弁護団の徳田靖之弁護士は「当時282億円もの利益があったことが裁判の中で明らかになった」と指摘。「駅の無人化は単なる赤字対策とは言えず、障害者への差別だと認めてほしい」と意見陳述していました。

一方、JR九州側は、カメラやインターホンで遠隔支援を行う「スマートサポートステーション」を導入しているほか、介助が必要な場合については事前連絡によりスタッフを派遣するなど適切な対応がなされているとして、請求の棄却を求め全面的に争っていました。

23日の判決で、大分地裁の冨田美奈裁判長は、障害者差別解消法が求める環境整備について「具体的な設備の内容を一律に義務付けるものではない」と指摘。JR九州が物理的・人的な側面から障害者の利用を念頭に置いた環境整備を一定程度行っていると認め、「駅の無人化が不法行為法上、違法であるということはできない」と結論付けました。

徳田靖之弁護士
「不当判決である。そういう言葉で言い表すのはとても足りない気持ちがしてなりません。この裁判を勝ち抜くために私たち弁護団としてはこれからも闘い続ける」

原告の一人・釘宮好美さん:
裁判長、裁判官が私たちに対する権利をきちんと保障してくれて、JRの安全対策が進んでいくように私たちは絶対にあきらめません」

JR九州は「判決文が届くまで、コメントは差し控える」としています。