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 【関本賢太郎 視点】阪神・佐藤輝がまさに4番の働きでチームをけん引している。昨年の本塁打と打点の2冠王から、今年は打率も現在・400でセ・リーグトップ。打席での体の動きが小さく、今まで以上に軸回転しており、連動してボール球にも手を出さなくなった。

 ミートポイントは内角、外角の左右だけではなく、好打者の特徴の一つでもある前後の奥行きも大きくなっている。例えば、イチローさんにジャストのミートポイントがあるとすれば、大げさにいえばそこからミートできるポイントが投手寄りに10個分、捕手寄りにも10個分、つまり前後に20個分の幅が存在する。その間であればボールを捉えることが可能。よくバットを点でしか捉えられていないという言い方があるが、それはヒットにできる幅がピンポイントのみで、そこしか打てないよということ。佐藤輝の今年の打撃は、イチローさんの方に近づいているといえる。

 イチローさんや大谷翔平選手の打撃を横からの連続写真で見てみると、バットのスイングが早めに投球の軌道に乗っているのが分かる。なので詰まっても、泳がされても捉えることができる。佐藤輝も早めに構え、早めに始動できている。左翼方向へのヒットが増えているのはそのためで、もちろん引っ張れば長打になる。

 佐藤輝が打てばベンチは盛り上がり、勢いも出てくる。相手バッテリーもなんとか抑えようと研究も対策もしてくるが、今のところ、その上をいっている。本塁打はまだ3本でも惜しい当たりのフェンス直撃はよく出ているし、そのうち量産するだろう。(本紙評論家)

≪6年目で最高の成績≫

 佐藤輝(神)の開幕16試合時点の打率・400は22年の・277を大幅に上回り、プロ6年間で最高。本塁打と打点の2冠に輝いた昨季と比較しても、本塁打3本こそ昨季の5本に届かないが、打点は11→14の3点増、安打も14→24の10本増に加え、三振が25→16の9個減と幸先の良いスタートを切っている。

≪降雨中止でも状態の良さ維持≫

 佐藤輝はこの日、甲子園の室内練習場で軽快に汗を流した。フリー打撃では快音を連発し、ノックでは鮮やかなグラブさばきを披露。巨人戦は降雨中止となったものの、相変わらず状態の良さをうかがわせた。開幕から16試合を終え、リーグトップの打率4割。14日の同戦でもあと数十センチでスタンドインという左翼フェンス直撃の二塁打を放っており「しっかり休んで、また頑張ります」と語った。