17日、日本代表はカナダとワールドカップ前の最後の調整試合を行い、8分に先制したものの、21分にCKから同点とされ、試合終了間際にPKで決勝点を奪われて逆転負けを喫した。

試合後、森保一監督はこの試合での成果と課題について語った。

森保監督は「応援してくださるみなさんに勝利をお届けして、ワールドカップのドイツ戦に臨むという気持ちでチームとして戦っていたのですが、そこができなくて残念です」と話を切り出した。

そののち、この試合で達成できた点について「全体のコンディションを上げる」「ワールドカップ本大会を見据えたときの戦術的な確認と状況に応じた変化」さらに、鎌田大地をボランチで起用し「オプションができた」という部分を挙げた。

また、試合前に相手が4バックから3バックに変化しても、まずは4バックで対応すると指示しており、そこから日本も3バックに変更して対抗することにしていたとも明らかにしている。

一方で、「セットプレー」「ハイボール」さらには「相手に素早くいい形でボールを入れられたときの中盤でのボールの奪い方」などの課題があったことは認めた。

試合終盤に攻勢に出たことの意図について問われると「余計なリスクをかけて攻めたという局面ではなかった」「最後にPKを取られましたが、我々がカウンターを仕掛けて最後シュートで終わる、仕留めるというシチュエーションだった」と間違いでなかったという分析を述べた。

23日のドイツ戦まで残された時間はわずかしかない。森保監督には今日で高台を克服するとともに、今日出場できなかった選手たちをチームに加えて形を整えるという仕事も残っている。

森保監督はワールドカップ前の準備が「おおまかなところではこれまでやってきたこと」を続けていけばいいという見通しを語っているが、チームを急カーブで上昇させるかなりのハードワークであることは間違いないだろう。


【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社】