スペースXが約18か月ぶりに「ファルコンヘビー」を打ち上げ Viasatの通信衛星を軌道投入
スペースXは日本時間2026年4月29日に「Falcon Heavy(ファルコンヘビー)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていたアメリカの通信衛星会社Viasat(ビアサット)の通信衛星は予定の軌道へ投入されたことを、スペースXとViasatが報告しています。
打ち上げに関する情報は以下の通りです。
打ち上げ情報:Falcon Heavy(ViaSat-3 F3)
・ロケット:Falcon Heavy
・打ち上げ日時:日本時間 2026年4月29日23時13分
・発射場:ケネディ宇宙センター LC-39A(アメリカ)
・ペイロード:ViaSat-3 F3(ViaSat-3 Asia-Pacific)
ViaSat-3はViasatが展開する大容量通信衛星コンステレーションであり、各衛星は1テラビット毎秒(Tbps)を超える通信容量を提供できるよう設計されたKaバンド通信衛星です。衛星バスはボーイングの702MP+が採用されており、衛星質量は約6400kgです。
同コンステレーションは3機で構成され、1機目の「ViaSat-3 Americas」は2023年にFalcon Heavyで、2機目の「ViaSat-3 F2」は2025年11月にULAのAtlas V(アトラスV)551でそれぞれ打ち上げられています。今回の「ViaSat-3 F3」はシリーズ3機目にして最後の衛星で、アジア太平洋地域をカバーします。衛星は今後、電気推進を用いてアジア太平洋地域向けの静止軌道上の運用予定位置へ移動し、展開作業や軌道上試験、ネットワーク統合を経て、2026年夏後半のサービス開始が見込まれています。
Falcon Heavyのブースター構成と再利用について
Falcon Heavyは第1段の中心(センターコア)機体と2本のサイドブースター、そして第2段で構成されています。今回の打ち上げでは以下の構成が使用されました。
スペースXのミッションページによると、サイドブースターの1つ「B1075」は、これまでにSDA-0A、SARah-2、Transporter-11、および18回のスターリンクミッションに使用されており、今回が22回目の飛行となります。もう1つの「B1072」は2回目の飛行で、前回はGOES-Uミッションで使用されました。
打ち上げから約8分後、B1075はケープカナベラル宇宙軍基地のLZ-2へ、B1072はLZ-40へそれぞれランディング(着陸)に成功しています。LZ-40はSLC-40に設けられた新しい着陸施設であり、Falcon Heavyのミッションで使用されたのは今回が初めてです。
一方、センターコアの「B1098」は新たに製造された機体で、今回が初飛行でした。ViaSat-3 F3を静止トランスファ軌道へ投入するためにロケットの能力を最大限に活用する必要があったため、センターコアにはランディングレッグやグリッドフィンが装備されず、回収は実施されませんでした。
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文/sorae編集部 速報班 編集/sorae編集部
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