J1リーグ第16節 浦和レッドダイヤモンズ0(0-0)0鹿島アントラーズ
17:04キックオフ 埼玉スタジアム2○○2 入場者45,575人
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勝てば勝ち点を30まで伸ばし、ACL決勝のため未消化の湘南戦でも勝ち点3を得れば、2位の横浜FMに並べる浦和と、攻守のバランスを取り戻しアウェーとはいえ破れば勝ち点で浦和に並べる鹿島。どちらにとっても勝利が必要な試合は、キックオフから終了のホイッスルまで力のこもった好ゲームだった。

4日前の広島戦では、交代出場でリズムを作り出した興梠や大久保らを先発させた浦和。だが鹿島は、その変更を予測したうえで彼らに圧力をかけてスペースを与えず、浦和の速い攻撃を封じ込めた。

だが、前半は鹿島ペースで進んだ試合も、浦和の選手交代で後半の流れが変わった。広島戦ほどの劇的な効果はなかったものの、全体にスムーズな動きを取り戻した浦和がペースを握り、鹿島は守備の対応に追われた。

得点機こそ少なかったがミスもほとんどなくどちらも一歩も退かない戦いは、両チームサポーターの熱狂的な応援とも相まって、素晴らしいサッカー空間を作り出していた。

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。