――音楽を始めた当時と今とで、違いを感じるような部分はありますか?

星村:始めた時はもう本当に何も分からず、みんなに引っ張ってもらっていた所も大きくて、それによって自分が成長した部分もあるので、今後はそういうことも生かしつつ、これからはもっと自分にしかない音楽を見付けていかなきゃいけないと思うし。ファンの方にも「もっとライブで立ち弾きを見たい」とか「もっとピアノをガンガン叩いた曲を待ってます!」って、よく言われるんですけど、ファーストアルバムのピアノロックな感じもすごく求められているんだなと感じるので。振り幅を広く、ライブで盛り上がる曲も作りたいですね。

――音楽の好みは?

星村:本当にバラバラで、もちろんロックからR&Bも好きだし。でもジャンルというより、基本はメロディ重視みたいな所がすごくありますね。

――DUOでのライブはUSTREAMでも生中継されていましたが、周囲の反応は如何でしたか?

星村:知り合いもそうだし、親も「観てた」「頑張ってるね」って連絡が来て、安心してくれました(笑)。

――1年程前に発売された「PIANO&BEST」以来、こうしてインタビューで再会できているのもTwitterで見付けたのが切っ掛けだったりしますが、USTREAMでライブを生中継されたり、星村さんに対して正直あまりデジタルなイメージは持っていなかったんですけど、違和感無くやれてますか?

星村:いや、なかなかですねー。まだ手こずってまして(笑)。TwitterもiPhoneじゃないので、すごくやり辛いんですよ。一応Macユーザーだったりするので、みんなに「変えろ」と言われているんですけど。昔から、割と機械音痴ですね。

――デモ制作は今、Macで作られているんですか?

星村:一応、3年ぐらい前からスタッフに勧められてというか、「やれ!」と言われて(笑)。最初は嫌々だったんですけど、Pro Toolsを始めて。見よう見まねでドラムを打ちこんでみて、簡単なデモをやりつつ。最近は昔よりは大分打ち込めるようになって、デモを提出したり、データのやり取りはやれてますね。

――でも、基本はアナログ気質という。

星村:そうなんですよ。元々、テープで「カチャ」ってメロディーとかを吹き込んで、モチーフをずっと溜めておくみたいな。さすがに今はもうテープはヤメて、MDになってますけど、それでも…ですよね(笑)。

――TwitterやUSTREAMに限らず、ネットを通じたコミュニケーションはまだまだ発展しますし、レコード会社やプロダクションの力に頼らず、アーティストが自己発信するには良い時代に向かっていると思います。

星村:確かにそうですよね。昔、担当してもらったアレンジャーさんも、自分がやっているラジオ番組の「ピアノの女性アーティスト特集」とかで、「皆さん、誰か知ってたら募集してます」という呼び掛けに、誰かが星村麻衣って入れていて。そこで「僕この子、仕事したことあります」というコメントを、私のフォロワーから教えてもらって。すかさず「お久しぶりです」って返信したら向こうも驚いて、みたいな。ネットワークがすごいですよね。

――今回の「Candy」という楽曲のタイトルを「うたまっぷ」で募集されていましたが、選定理由はどのような所にありますか?

星村:もうパッと直感だったりするんですけど、1番自分の思い描いていた景色とタイトルがバシッと一致したという。元々、自分の中で仮タイトルを作っていたんですけど、実はそれが「Chocolate」だったという(笑)。最初は何も考えずにタイトルから付けて歌詞を書いていて、「Chocolate」というワードも歌詞の中にあったりして。その後で、みんなから募集することに変わったので、歌詞も変わりましたけど。

――今までの曲とかもタイトルって一番最初に考えてたんですか?

星村:いや、本当にまちまちで。仮タイトルは常にあるんですけど、意味の分からない言葉だったりが多いので。稀にそのまま行く時もありますけど(笑)。