日本ではレーススカートにショートパンツ、シースルートップスにキャミソールブラのように、海外に比べるとまだ控えめな露出ファッションが主流です。海外の流行と日本の流行で大きく違うのは、重ね着が前提となっている露出ファッションが流行しやすいという点でしょうか。

 日本では、ボトムスから下着がチラリと見える、透け素材からインナーが見える、ボディパーツが一部だけ露出されているといったチラリズムテクニックで露出ファッションを楽しむ人が多いようです。

 諸説ありますが、日本は江戸時代後期から服装の規制が厳しい中でおしゃれを楽しむ、チラ見せ文化が根付いています。私たちのDNAには、さりげなく淑やかに、それでいて秘めたる大胆さを表現する価値観が強く根付いているのかもしれませんね。

 これらを踏まえて、過熱化する露出ファッションでも、日本においては今ぐらいの露出程度が流行の限界値なのではないかなと推察しています。

◆肌見せファッションの流行で心配なこと

 実際の街中で露出ファッションが過激化するのを、服装の多様化と捉えるか、秩序の乱れと捉えるかは、非常に難しい問題です。他人の服装に「みっともない」と茶々ばかり入れるのは野暮ですが、ブラやパンツを見せたり、お尻をはみ出させたりするファッションで街を歩く人が増えると、性犯罪も増えてしまうのではないかという心配もあります。

 SNSは流行を簡単に生み出しますが、自分が着るその服が街中を歩くにふさわしいかや、他人からどんな風に見られるかは、誰も教えてくれません。だからこそ、周囲へのマナーを忘れない知識と教養を培うことは大事です。それがないままに露出ファッションを取り入れると、取り返しのつかない事態に巻き込まれるかもしれない。そうした危険性を常にはらんでいるのが、露出ファッションであることをお忘れなく。
<文&イラスト/角佑宇子>

【角 佑宇子】
(すみゆうこ)ファッションライター・スタイリスト。スタイリストアシスタントを経て2012年に独立。過去のオシャレ失敗経験を活かし、日常で使える、ちょっとタメになる情報を配信中。2023年9月、NHK『あさイチ』に出演。インスタグラムは@sumi.1105