ガラ空きの駐車場で隣に停めてくる“トナラー”本人に怒りの直撃「なぜ私のクルマの隣に停めるのか」

クルマ好きの腕時計投資家の斉藤由貴生です。
カーマニアは、駐車場に愛車を停める際、ぶつけられるリスクを最大限回避するために、あえて「誰も停めないようなところ」を探すわけでが、それでもわざわざ隣に停めてくるクルマがいます。
このような行為は「トナラー」と呼ばれているのですが、ここ5年ぐらいで「トナラー」という言葉の知名度が広がったため、以前よりもトナラーに遭遇する確率が減ったと個人的に感じていました。
しかし、今回は約4年ぶりにトナラーについて述べたいと思っています。直近2回にわたってびっくりするぐらいの「見事なトナラー」に出会ったからであります。
◆岩手県宮古駅前で遭遇したトナラー
私は、去年の秋に岩手に行ってきたのですが、その際、メルセデス・ベンツのW140で東京から高速道路で向かいました。宿は宮古市だったのですが、盛岡冷麺を食べたいため、盛岡経由で向かうことに。盛岡駅前の駐車場は都市部のような、比較的狭めの立体駐車場だったのですが、上の階に行くにつれクルマが少なく、トナラー予防をしたと思われるフェラーリなども止まっている様子がありました。
そして、私もそういった空きが多い場所にW140を駐車して、盛岡駅前で冷麺を食べ、少し周辺を観光してクルマに戻ります。ここでは、トナラーには遭遇せず、W140の周りはガラガラのままでした。
岩手観光の際、最も駐車が心配だったのが盛岡駅周辺だったため、私は「難所はクリアした」と思って宮古市に向かったわけです。盛岡駅から宮古駅周辺までは、約100キロの距離があるのですが、復興道路が整備されているため、1時間程度で到着。
私は、宮古駅前の海鮮丼屋さんに行きたかったため、事前に駐車場事情を調べており、宮古駅前に2箇所あるタイムズの1つが「広い」ということを知っていました。
そしてそのタイムズにつくと、「誰も駐車していないガラガラエリア」が存在。その角にクルマを止めたのですが、ここならまずトナラーが来ないだろうと思った次第です。
また、食事も海鮮丼であるため時間がかかりません。全く持って心配はしていなかったのですが、なんと海鮮丼を食べ終えてクルマの方向に向かうと、遠くから誰もいないエリアにある私のW140のとなりに、黒いクルマが止まっているのを確認。びっくりするぐらい見事なトナラーに遭遇。たったの30分ぐらいで、こんなトナラーが現れると思いませんでした。
◆鳥肌が立つような悪寒に襲われる
どう考えてもトナラーに遭遇ような環境じゃなかったため、私は不意をつかれ、思わず「うわ!」と口に出したことを覚えています。
ただ、そのクルマは営業車で助手席にはモノが積んである状態。私のW140の運転席の隣がトナラーだったため、ドアパンチの可能性は高くないとすぐに判断できました。
そうであれば、「ぶつけられた」という被害を受けた可能性は少ないため、精神的には少し安心。一応iPhoneのライトでクルマを照らし傷や凹みを確認しましたが、全くありませんでした。
とはいえ、これだけ周りにクルマがいなく、なおかつ駅方面からも遠い場所という条件のこの場所で、「真隣にクルマがきていた」という状況はかなり“気味が悪く”、異郷の地ということもあって鳥肌が立つような感覚がありました。
久々に遭遇したトナラー、それも見事なトナラーだったのですが、この際私は、なぜトナラーが発生したかということに対して、「地方までトナラー情報が行き渡っていない」のではという仮説を立てていました。