「企業と従業員の倫理観おかしい」キンプリファン、アサヒビールの“メンバー脱退発表いじり”に激怒 本誌直撃に同社は元ネタ認め謝罪

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もともと5人で「King & Prince」だったころ

《2024年10月2日21時のポストにおいて、配慮に欠けた表現がございましたので、当該ポストを削除させていただきました。ご不快な思いをおかけしましたことを、謹んでお詫び申し上げます》

 10月3日、アサヒビール公式Xが前日の投稿に「配慮に欠ける表現」があったことを謝罪した。同社の投稿内容が、King & Prince(キンプリ)ファンの間で物議を醸していたことが背景にある。

 発端となったのは、アサヒビールが10月2日にXに投稿したポスト(※現在は削除)。

《待ってこれ 手震えるんだけど》

 という文章に「ドライクリスタル」「ドラクリ」のハッシュタグを添えていた。

 同アカウントは、9月30日にアサヒビールの商品「アサヒスーパードライ ドライクリスタル」に関する長文メッセージを投稿しており、2日の投稿ではメッセージの特定の文字を赤い丸で囲み、変則的な縦読みで「リようとかンなとかんぱいあさって」という文章を浮かび上がらせる“仕掛け”を施していた。

 この文章は「亮と環奈と乾杯明後日」と、10月4日から吉沢亮と橋本環奈の「アサヒスーパードライクリスタル」の新テレビCMがスタートすることを告知するものだったのだ。

 ただ、「待って手震える」という印象的な言葉や変則的な縦読みは、キンプリファンに見覚えのあるものだった。

「この投稿から、2022年11月の平野紫耀さん、岸優太さん、神宮寺勇太さんの3人がキンプリ脱退、旧ジャニーズ事務所退所を発表した際のことを思い浮かべる人が多かったようです。発表後、平野さんが会員制の有料ブログでファンへの思いを綴ったところ、一部キンプリファンの間で『平野さんが縦読みでメッセージを送っているのでは?』と話題になりました。

 そしてXでは、あるユーザーが《待ってこれ 手震えるんだけど》という言葉とともに、平野さんのブログのいくつかの文字に赤い丸をつけて、“縦読み”すると『かなしいなてはなすの(悲しいな手離すの)』になると推測する投稿をしたんです。この投稿は多くの人に拡散され、インターネット掲示板では“キンプリ構文”と称されるようになりました」(芸能記者)

 問題となったアサヒビールのポストは、《待ってこれ 手震えるんだけど》というフレーズ、いくつかの文字を赤丸で囲む、そして変則的な“縦読み”と共通点が多い。そのため、同社がキンプリの脱退発表をネタにしたと考えるファンもいたようだ。Xでは、アサヒビールの投稿に対して、批判的意見が続出。

《キンプリの分裂騒動をネタにするってどんな神経? どれだけの人が傷ついたと思ってんの?》

《このポストの何が嫌かって言うと、一般人は何が元ネタになってるのかわからず、ジャニオタだけが元ネタわかる方法でやってるのがイヤらしいんだよな。これが嫌がらせだと思ってないんだとしたら、企業と従業員の倫理観おかしい》

《この表現たしかにバズったけど、これをネタにするの企業として終わってますよ…びっくり。。元々の騒動分かってらっしゃいます?》

《一企業の公式アカウントが一個人の一般人のツイートネタにして小馬鹿にしてるのまじで引く まともな企業がやる行動とは思えない》

 反発したキンプリファンの心理を、前出の芸能記者はこう見る。

「“キンプリ構文”は脱退発表当時、強引な解釈を含むことからファンの間でも賛否がわかれました。ただ、平野さんらが辞めることに動揺したファンが投稿したものであり、そうしたファンの心情を企業がSNSで“ネタ”として扱うことに疑問を抱く人が多かったのでしょう。また、2023年5月以降、キンプリは永瀬廉さんと郄橋海人さんの2人で新体制を定着させ、辞めた平野さんら3人もNumber_iとして活動するなど、ファンとしてもようやく気持ちを切り替えていたところ。そんななか、2年前の脱退発表を想起させる投稿をしたことに不満を感じたファンもいたんだと思います」(前出・芸能記者)

 アサヒビールは3日に当該ポストを削除し、配慮に欠ける表現があったことを謝罪した。ただ、具体的にどの部分が配慮に欠けていたかは記しておらず、不信感を抱くファンも少なくない。

 本誌が、変則的な“縦読み”の投稿をした経緯、ポストを削除した理由に関して、アサヒビールに問い合わせたところ、

「弊社の新しいコマーシャルやキャンペーンを事前にご案内することを考えておりました。その際、ファンの方の投稿が起点となり、多くの方に活用されていた手法から着想を得ました。ただ、その背景等十分に理解せず、配慮に欠けた投稿をおこなってしまいました。さまざまなご意見をいただき、改めて配慮が欠けていたことをお詫び申し上げます」

 と、“キンプリ構文”から着想を得ていたことを認めた。

 本来であれば、吉沢と橋本の新しいCMを告知するところ、多くの人の反感を買う結果になってしまった。