隣県同士かつ名前が似ていることから、何かと間違えられやすい島根県鳥取県。今回は地元のブロック紙である中国新聞(本社:広島市)が、ウェブ版の記事で県庁の写真を取り違えるというミスを犯してしまった。


左が島根県庁(flickrよりhayashiyutakaさん撮影)、右が鳥取県庁(C)Google

2020年4月9日夜、中国新聞は島根県で初の新型コロナウイルス感染者が確認されたことを伝える「島根県で初の感染者確認 松江の高校の女子生徒、新型コロナ」というウェブ記事を配信した。

その記事で島根県庁だとして掲載した写真が、正しくは鳥取県庁だったのだ。

ツイッターでは記事の公開直後から、「島根県庁じゃない」といった指摘が相次いでいた。そして中国新聞は翌10日13時過ぎ、公式ツイッターで、

「【おわび】9日夜にヤフーニュースへ配信した『島根県で初の(新型コロナウイルス)感染者」の記事初出時に添えた写真は、島根県庁ではなく鳥取県庁でした。関係者のみなさまにご迷惑をおかけしました」

と謝罪した。ヤフーニュースに掲載された記事の末尾にも、同様の謝罪文が追記されている。

そもそも庁舎が似ている?

中国新聞が使用していた鳥取県庁の写真を見ると、信号機の横に「鳥取県庁」と書かれた案内標識が小さく映り込んでいた。

明らかに鳥取県庁だとがわかるのだが、鳥取と島根の文字を見間違えてしまったのだろうか。


鳥取県庁(C)Google


島根県庁(flickrよりhayashiyutakaさん撮影)

一方、今回のミスについてツイッターでは、次のような反応も。

「中国新聞でさえ島根と鳥取の区別がつかないのに両県以外の国民に分かる訳がない」
「自分の所の県庁の写真見ても分からないなー。たぶん生で見たのは2回くらいだし、覚えてないぞ」
「見比べると両庁舎って、造りが似てますね」

たしかに長方形の建物や窓ガラスの取り付け方など、それぞれの庁舎の造りは似ているかもしれない。

しかし島根県庁舎が1959年に建設され国の登録有形文化財になっているのに対し、62年竣工の鳥取県庁舎は耐震安全性に問題があることなどを理由に2009〜11年にかけて工事を行っている。そのため外観上は鳥取県庁の方がかなり新しくみえるはずだ。

両県の取り間違いといえば、昨年には厚生労働省が3月29日に公表した資料で、両県の数字を取り違えていたことが発覚。Jタウンネットが両県の広報課に取材したところ、

島根「よく間違われることがあります」
鳥取「我々、慣れてますから(笑)」

といった大人の回答がされていた。