道交法にはかなり細かく厳しくルールが設定されている

 子どもから大人まで、身近な交通機関として重宝している自転車。しかし、近年マナーの悪い自転車による重大事故も増えており、取締りや罰則の強化がニュースになっている。自転車道路交通法では「車両」(軽車両)の扱いになっており、その通行ルールは、道路交通法で定められている。

 自転車は、気軽な乗り物ということで、免許を持っていない子供達だけでなく、自動車免許を持っている人たちまで、かなりアバウトに乗っていることが多いが、知らないでは済まないルールも沢山あるので気をつけよう。

 なかでも、最初に確認しておきたいのは、自転車通行の基本として、自転車は左側通行で、なおかつ車道を走るのが原則だということ。これらのルールを守らないと、じつは大きな罰則が待っている! 例えば……

・車道の右側を走る(路側帯を含む)→3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金

・歩道を走る→3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金

 とけっこう洒落にならない。

 なお

・「自転車および歩行者専用」の標識がある歩道

自転車の運転者が13歳未満か70歳以上、または身体が不自由な人の場合

・車道や交通の状況を見て、通行の安全を確保するためにやむを得ない場合

 は、例外的に歩道を走っても問題ない。ただし、歩道では、当然のことながら歩行者優先が原則。徐行が義務づけられていて、歩道で歩行者に対し、自転車がベルを鳴らすのはルール違反となる。その他、夜間の無灯火運転は、「3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金」、飲酒運転は、「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」。

 さらに、傘を差しての片手運転は、「3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金」、携帯電話・メールをしながらの運転は「3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金」、二人乗り(16才以上が6才未満の子どもを1人乗せるなどの場合を除く)は「2万円以下の罰金または科料」、並んで走る(並進可の場所を除く)は、「2万円以下の罰金または科料」などのペナルティがある。(自転車には反則金制度がないので、いきなり罰金になってしまう……)

 これらを厳格に適用されたら、息苦しくて、自転車など誰も乗れなくなってしまうが、まずはルールをきちんと把握したうえで、マナーをしっかりと守り、クルマも、自転車も、歩行者もお互い気持ちよく、安全に行き交うことができる、いい環境を維持していこう。