――アルバム「3」辺りから今作まで、働く同世代の男達が共感できるような内容の歌詞だなと感じているのですが、「THIS LIFE」の歌詞にある「プライド」って、皆さんのお仕事の中ではどんな所に感じていますか?

徳永:プライドというか、地球上で俺だけでも、自分が良いと思っている音楽はきっと素晴らしいと思う自信はありますね。根拠の無い自信なんですけど(笑)。逆にそれが無いと曲とか作れないかもしれない。プライドはあまり持ってないのかもしれない。持たなければいけないのかもしれないけど、まだそこまでは行けてない感じ。

吉本大樹(以降、吉本):僕も同じかもしれないですね。「これ」ってこだわって堅くなってもね。多分、堅くなること自体が時代に合わないと思うし、フレッシュに行かないと。特定は無いですね。

大田:色々あると思うんですけど、1つは音楽を長く続けることにはプライドを持たなきゃいけないと思うし、持っているつもりです。あと僕の場合、具体的に言うと、高い声にはプライドを持ってます。だから、高い声が出なくなったら僕はどうなっちゃうんだろう?というのは、ちょっと怖い所がありますけどね。

――厚生労働省の調査で、日本人の平均寿命は女性が25年連続世界1位で、男性も5位と発表されたんですけど、皆さんは長生きしたいと考えたり、自身の人生観や人生設計はありますか?

徳永:僕は長生きしたいですね。自分が全然、完全体じゃない状態なので。例えば音楽に関して言ったら、あと何十年間でどこまでスキルアップとかセンスアップ出来るのか自分を試してみたくて、楽しみでしょうがないですね。ひょっとしてアンラッキーで短いかもしれないし、ラッキーで長いのかもしれないけど、最後の最後までずっと練習したいし、色んなことをやりたいなって。その時間は長ければ長い程良いなと思って、野菜ジュースとか飲んだりするんですけど(笑)。

吉本:せっかくだし、出来るだけ長生きしたいですね。人生短いよりも長い方が絶対に色んなことが楽しいし。歴史とか詳しくないから分かんないですけど、多分150年ぐらい前は、みんな刀差してた訳じゃないですか。それがここ100年、150年でケータイやら、飛行機が飛んだり宇宙に行ったり、この間の進歩ってメチャクチャじゃないですか。その分汚染されたり、色々問題は出ていると思うんですけど。あと50年は生きられるとして、50年後ってどうなってるんだろう?って素朴に思ったり。この俺が死んだら世界のみんなは大丈夫なのか?とか(笑)、もっと先のことを心配したいです。

大田:僕は適度に。最近、健康診断も行かないといけないなと(笑)。

――3曲目の「ノーコントロール」に「笑顔の奥の野生を」という歌詞がありますよね。草食、肉食とかよく言いますが“野生”が足りないと感じますか?

大田:皆さんはそれを隠して生きてるんだと思うんですけど、人間の持ってる本能ですよね。いい大人で社会的地位もある訳で、思い立ってもすぐに出来ないことってあるじゃないですか。そういうことが出来る人は多分、自分の野性を使ってるんだと思うんです。たまに「もう明日から仕事辞めよう!」って辞めちゃう人もいるじゃないですか。みんな一度はそう考えることがあると思うんですけど、生きてく内に出来なくなってる。