イングランド戦で攻守に奮闘したデューク。惜しくも得点はならなかったが、際どいシュートも放った。(C)Getty Images

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 FC町田ゼルビアにとって悲願のJ2初優勝が、10月28日に決定。青森山田高を高校サッカー界屈指の名門に育て上げた黒田剛監督の就任初年度で最高の結果を出し、来季はクラブ史上初めてJ1で戦うことになった。

 今回、大躍進を果たした町田で32試合・8得点(40節終了時)をマークし、攻撃の柱として活躍したFWミッチェル・デュークへのインタビューを実施。前編では、自身の今季のプレーやベストゴール、ホーム最終戦のツエーゲン金沢戦(1−0)に向けた意気込みを語ってもらった。

 後編では、母国であるオーストラリアの代表チームでの活動や、来季に向けた決意を訊いた。

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 デュークは、2022年のカタール・ワールドカップで、豪州代表の全4試合に出場。グループステージのチュニジア戦ではヘッドで決勝弾を挙げ、1−0の勝利に導いた。決勝トーナメントのラウンド16では優勝したアルゼンチンに1−2で惜敗したものの、ベスト16進出を牽引した。

 その後も、代表選出が続いている31歳は、10月13日に行なわれた国際親善試合のイングランド代表戦に出場。“聖地”ウェンブリー・スタジアムのピッチに立った。
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 186センチのサイズを活かし最前線の基準点となったほか、推進力あるプレーなど随所に持ち味を発揮。相手DFとのマッチアップで優位に立つシーンも目立ち、22分には際どいボレーシュートも放った。試合は0−1で敗れたが、デューク自身は大いに存在感を示した。

――オーストラリア代表でも活躍されていますね。

 現在のオーストラリア代表では、なかなか私と似たタイプの選手がいません。だから、町田でやっているようなプレーを、しっかりやっています。プレスをかけに行く、走る、 チャンスメイクする。代表に適任者が私だけということもあり、その役割を担っています。

――イングランド戦の感想は?

 デュエルでは多分、両チーム合わせても上位だったのかなと思います。あるデータでは、スタッツでトップでしたよ。

 プレミアリーグでプレーする身体の強い選手に対して通用したのは、自信になりましたし、とても良い経験になりました。試合を通して、良いプレーを見せることができました。残念ながら負けてしまいましたが、内容では良いゲームでしたね。
 
――イングランド代表で印象に残った選手は?

 とてつもないクオリティを持つ選手が、たくさんいました。アレクサンダー=アーノルド選手は、すごく高度なテクニックがありました。マディソン選手はフィジカルが強くて、良いパスも出せる。ワトキンス選手は動きが良くて、私たちにとって脅威でした。グリーリッシュ選手は、ドリブルしながらボールを正確にコントロールできていました。 

 途中出場だったラッシュホード選手は、スピードがあるうえに、ボールをコントロールできて、しっかりと運べる。ケイン選手は、試合には出場しませんでしたけど、ジャージをもらえたので良かったです(笑)。

――代表では、来年のアジアカップで日本との対戦もあり得ますね。

 日本は今、アジアの中でトップのチームだと思います。最近の試合でも、ドイツに4−1で勝つなど強豪国を相手に大差で勝っているので、すごく強いチームですね。オーストラリアからすると、リベンジというか、ライバルというか、カタール・ワールカップの最終予選では1−2、0−2で負けてしまったので、やはり借りを返したい気持ちがあります。

 また、アジアカップだけではなくて、ワールドカップでもオーストラリアと日本は、良いところまで上がっていくと思っています。

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 国際試合の経験も豊富なデューク。来季はいよいよJ1での戦いが待っている。自身にとっては、清水エスパルス在籍時の2018年シーズン以来、6年ぶりとなる。

 インタビューの最後に、来季に向けた意気込みを訊けば、「町田はJ1でも通用するはず」と胸を張る。

「今シーズンの開幕前にJ1のクラブと練習試合をしましたが、1回も負けませんでした。J1に行っても、必ずしっかりとしたチームを作って、自分は貢献しながら、良い形で進んでいきたいです」

 J1でも旋風を巻き起こせるか。デュークのさらなる奮闘にも期待したい。

※このシリーズ了。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)