アメリカ証券取引委員会(SEC)が2023年2月16日に、韓国発の仮想通貨プロジェクト「Terra(LUNA)」の運営を手がけるTerraform Labsと、その創設者であるドー・クォンCEOを詐欺罪で起訴したことを発表しました。しかし、クォン容疑者は2022年12月にセルビアに入国したきり行方が分からなくなっており、韓国当局が指名手配して捜査を続けています。

SEC.gov | SEC Charges Terraform and CEO Do Kwon with Defrauding Investors in Crypto Schemes

https://www.sec.gov/news/press-release/2023-32

SEC charges Do Kwon with fraud in connection with Terra collapse

https://www.cnbc.com/2023/02/16/sec-charges-do-kwon-with-fraud-in-connection-with-terra-collapse.html

Terra founder Do Kwon charged with fraud over its $40 billion crypto crash - The Verge

https://www.theverge.com/2023/2/16/23603360/terra-luna-securities-fraud-sec-do-kwon

2022年5月に、ドルと価格が連動するステーブルコインのはずだったTerraUSD(UST)が99.99%暴落し、TerraUSDの裏付け資産であった仮想通貨のLUNAとともに価値がほぼゼロとなって事実上崩壊しました。Terraform Labsはその後、新たに「LUNA 2.0」をスタートさせましたが、発行直後に大きく値下がりしており、記事作成時点でも価格が戻っていません。

価格が99.99%下落した仮想通貨の「Terra(LUNA)」に一体何があったのか - GIGAZINE



Terraの崩壊に対し、SECは「シンガポールに拠点を置くTerraform Labsとクォン容疑者を、アルゴリズム型ステーブルコインとその他の仮想通貨証券を含む仮想通貨証券詐欺を主導した罪で起訴しました」と発表しました。

SECが裁判所に提出した(PDFファイル)訴状によると、TerraUSD(UST)で発生した損失は少なくとも400億ドル(5兆3700億円)に上るとのこと。

クォン容疑者らはTerraUSDを「利回りがもらえるステーブルコイン」との触れ込みで販売し、最大20%の利息を支払うと宣伝していたほか、その安定性について投資家を誤解させた疑いが持たれています。またLUNAについても、韓国の人気モバイル決済アプリがTerraのブロックチェーン上で取引を行うとして、LUNAに価値が発生すると繰り返し誤解させ、投資家を欺いたとSECは非難しました。

こうした嫌疑に対し、クォン容疑者は2023年2月1日のツイートで「私はお金を盗んだことはありません」と否定しています。また、所在についても以前「私は逃亡中ではありません」と述べていましたが、SECの訴状には「現在の住所は不明」と記載されています。



伝えられるところによると、クォン容疑者は2022年9月に韓国で逮捕状が発行されたのを機に所在が分からなくなっているとのこと。韓国当局は、クォン容疑者が12月にセルビアに入国したとの情報を元に同国を訪問し、捜査への協力を要請しました。