問題の怪文書

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桜を見る会」をめぐる騒ぎは、今度は反社会的勢力の出席疑惑に焦点が移った。渦中の暴力団総長が、実名でその真相を明かす。

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「今、安倍総理の『桜を見る会』に反社会的勢力が来ていたのではないか、という話で私のことも取り沙汰されているようです。沖縄の地元紙である琉球新報の記者さんからも“会いたい”と連絡がありました」

 困惑ぎみにそう語るのは、沖縄県の指定暴力団「旭琉會」傘下、二代目功揚一家の狩俣重三総長である。結論から言えば、狩俣総長は「桜を見る会」への関与は否定する。

「普段、公共の場にも中々足を踏み入れられない立場の我々ですが、こういう時になると、私には何の断りもなしに私の写真が、インターネットのあちこちに出回って、結果的に政治家の足の引っ張り合いに利用される。見苦しいなと思い、事実をお話ししようと考えたのです」

問題の怪文書

 だが、狩俣総長には、騒動に巻き込まれる理由があった。

“反社出席”が国会で俎上に載せられたのは、立憲民主の杉尾秀哉議員が質問した11月21日の参院内閣委員会でのことだった。ここで杉尾議員は、反社と見られる人物と菅義偉官房長官とのツーショット写真がネットに出回っている点について、菅官房長官に迫っている(菅長官は「面識はない」と回答)。

 が、この質問の1週間以上前から、永田町では反社出席についての「怪文書」が撒かれていた。〈やや日刊桜を見る会新聞〉と題された文書には3枚の写真が掲載されており、1枚は件の菅長官のツーショット。残る2枚はコワモテの男性たちが並ぶ「桜を見る会」の写真と、やはりコワモテの男たちが上半身裸でプールにつかっている写真だ。

「桜を見る会」の写真に写る男性のひとりは、有名な「半グレ」のA氏。では菅長官とのツーショットの相手は誰かというと、

「A氏の企業舎弟と言われている人物です。この3枚の写真をインスタグラムにアップしたのも彼」

 こう解説する暴力団事情に詳しいジャーナリストによれば、プールの写真はシンガポールのリゾートホテル「マリーナベイ・サンズ」屋上で今年7月に撮影されたものだという。この写真にはA氏が写り、左端には、冒頭で登場した狩俣総長の姿が確認できる。

「この文書の作成者は、半グレのA氏は現役の暴力団総長とも親交がある人物、ということが言いたかったのでしょう。つまり、A氏の『反社会性』をより強調するために、プールの写真も添えたのではないかと考えられます」(同)

 ただし、狩俣総長によれば、沖縄でビジネスを展開するA氏との面識はあるものの、シンガポールで同じ写真に収まったのは“たまたま”居合わせたからだという。

「妻との観光旅行で、そこに自分の若い衆を2人連れて行ったわけです。その2人は問題の写真にも写っています。私はAさんがいつまでシンガポールに滞在していたのかも知らないし、その時、Aさんと一緒にいたグループのどなたとも面識はありません」

“危険人物”が紛れ込んでいた、桜を見る会――。A氏の素性を含め、12月5日発売の週刊新潮で詳しく報じる。

「週刊新潮」2019年12月12日号 掲載