[11.8 J1第36節 柏 1-0 名古屋 三協F柏]

 ボランチに怪我人が相次いだ今シーズンの柏レイソル。序盤のMF原川力(現在は復帰)とMF熊坂光希、中盤戦のMF手塚康平、そして終盤戦にはMF山田雄士が離脱した。一方でルーキーMF中川敦瑛の台頭、ベテランMF戸嶋祥郎の復調に加え、MF小西雄大の戦線復帰は明るいニュースだ。

 7月に山形から完全移籍で加入した小西は、8月22日の浦和戦で劇的な決勝弾を決めるも、その試合を最後にメンバーから名前を消した。それからようやくメンバー入りしたのは、11月1日のルヴァン杯決勝。後半45分間プレーすると、続く名古屋戦では移籍後初となる先発入りをはたした。

「久しぶりの長い時間出場で、ある程度は求められたことだったりとか、自分の特徴が出たシーンっていうのもあったと思います。ただ、全体を通して見るともう少しやれたかなっていうのが本音ですね」と、後半25分に退くまでの70分間を小西は回想する。

「キックモーションで味方を動かせるタイプ」とFW小泉佳穂が評価するように、ボランチから長短のパスを繰り出せる小西は希少な存在だ。ボランチで並んだ中川とは、中川が前に飛び出す役割を担い、小西が後方で攻守のバランスをとった。

「木村(勇大)選手が1人残ってるようなシーンが多かったですし、シャドーの永井(謙佑)選手はスピードがあるので、攻めてる時のリスク管理はいつも以上に今日は集中してやっていました」

 名古屋の攻撃を90分ゼロに抑えることはできたが、課題はあった。1-0でリードして迎えた後半、ボールを低い位置で失う場面も目立っていた。

「後半少し疲れてきた時間帯のミスが多かったなっていうのと、全体を通してもう少しゲームをコントロールできたかなっていうのは、個人でもそうですし、チームとしてもあったと思います」

 とはいえ、最重要な勝ち点3の獲得ははたした。前節終了時点で柏が勝ち点1差で追いかける首位・鹿島は、14時のキックオフで横浜FCに2-1で勝利。柏は16時キックオフだったが、鹿島の結果を小西は知らなかったといい、「自分たちはもう勝つしかない」と目の前の名古屋戦の勝利だけを見据えた。

「リバウンドメンタリティじゃないですけど、広島戦を今日の試合につなげる必要があったと思いますし、本当に難しいゲームでしたけど、チームとしてしっかり集中して90分通してやれたかなとは思います」

 準優勝に涙をのんだ広島とのルヴァン杯。あれから7日、敗戦のショックを払拭した柏が、優勝争いにふみとどまった。

(取材・文 奥山典幸)