家にいるものの話1


【漫画】本編を読む

ホラー漫画家のかんさびさん(@kansabi_kk)。その奇妙な話は、結末にいつも優しい余韻を残すことで知られている。「悲しく怖い、つらい怪談や不思議な話に少々疲れていまして。一見怖い話でも、実は温かい側面や理由がある、救いがあるという考えが好き」と、作品の軸について語る。今回は「家にいるものの話」として、家に棲む怪異と少年の物語を紹介するとともに、制作の経緯や見どころを聞いた(後編)。

■少年にしか見えない「黒い影」の正体

家にいるものの話2


家にいるものの話3


家にいるものの話4


「今回は、子ども視点で怪異を見たとき、というお話を作ろうと考えていました」と制作の経緯を話すかんさびさん。物語の少年は、家の中に黒い影を見つける。少年は「僕の家には何かいる」と思っていたが、祖母はそれを「家の守り神」と呼んだ。影は少年に近づき、一緒に遊ぶこともあった。

特に気になるのは、怪異から見た世界である。新興宗教にハマった兄は、家族を入信させようと動き出すが、彼だけが赤い色で表現されている。「『赤が濃くなっていく』のは、長兄がさらにこの新興宗教に心酔していっていることを表しています。赤は主張が強く攻撃的な色なので、この色の濃淡で状態を表現しました」と、かんさびさんは説明する。

その後、一家は離散し、家には誰もいなくなった。兄は両親と絶縁し、行方不明になった年の離れた弟は、そして怪異はどこへ行ったのか。物語は読み手に深い余韻を残す。

取材協力:かんさび(@kansabi_kk)

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