日本人初となる「NBAドラフト1巡指名」で、ワシントン・ウィザーズに入団した八村塁。現地時間7月7日(日本時間6日)のサマーリーグ第2日のペリカンズ戦で実戦デビュー。14得点、1アシストの成果をあげ、チームの勝利に貢献した。

 八村の少年時代をよく知る意外な著名人が、ベナン共和国の元特命全権大使・ゾマホン。八村の父親とは「25年以上前から兄弟のような存在」だ。

「塁の父親のザカリとは、ともにベナン共和国出身で同じシルヴァ系民族。彼が日本に来た3人めのベナン人で、私は4人め。毎年会ってるし、赤ちゃんのころの塁を何度か抱っこしたこともあるよ。

 ザカリは『身長が高いから塁には絶対スポーツをやらせる』と言っていたけど、ここまで大成するとは予想できなかったね」

 八村父の母国・ベナンで、浴衣や小物を製造して日本で販売する「シェリーココ」を経営する川口莉穂氏は、現地での八村の評判についてこう語る。

「ベナンでは、NBA自体を知らない国民が多いので、現在はあまり知られていないようです。でも今後は、八村さんをきっかけに、日本とベナン両国の繋がりを意識する人が増えるのではないでしょうか」

 また、駐日ベナン共和国大使館は、父・ザカリ氏の “歓待” に興奮の声を寄せた。

「父親のザカリ・ジャビル氏は、ベナンに毎年里帰りされています。昨年は、駐日ベナン大使を、バスケ世界大会の『日本-イラン戦』に招待してくださいました。八村選手はその試合でMVPに選ばれ、たいへん嬉しい出来事でした」

 日本に住むベナン人は92人。新しいヒーローの誕生に、非常に盛り上がっているそう。ゾマホンも「彼をいつか大統領にするよ!」と大きな夢を語った

(週刊FLASH 2019年7月23・30日号)