看護職員の85%「仕事辞めたい」…人手不足は深刻「体が二つあればと思いながら働いている」
岩手県内の看護職員を対象に「県医療労働組合連合会」(岩手医労連)が労働環境などを調査したところ、85%の職員が「仕事を辞めたい」と考えたことがあると回答した。
労連は人手不足の解消や待遇改善を訴えている。
調査は労連に加盟する組合員のうち、看護師と准看護師、保健師、助産師の4職種約3000人を対象に行った。2月1〜28日にオンラインや書面で実施し、997人から回答を得た。
労連はこれまで、全国組織の日本医労連が5年に1回程度行う労働実態調査に合わせてアンケートを実施してきた。ただ、回答数の少なさが課題となっており、今回は独自で実施した。
調査では、仕事のやりがいについて「強く感じる」「少し感じる」の合計が74%に上った。一方、仕事を辞めたいと考えたことがあるかという問いには「いつも思う」「時々思う」を合わせて85%となった。辞めたいと感じた理由は「人手不足で仕事がきつい」が61%で最多で、「賃金が安い」が47%、「夜勤がつらい」が31%と続いた。
4月22日に県庁で開かれた記者会見では、組合員らがそれぞれの職場実態を明かした。県立病院の労組に所属する助産師の女性は、昨年度の年度途中に約60人の看護師がワーク・ライフ・バランスへの不満などを理由に退職したとし、「職員は『体が二つあれば』と思いながら働いている」と危機感をあらわにした。
労連は今後、医療従事者の増員や適正配置、夜勤の負担軽減を求め署名を行い、国への要望などにつなげる考えだ。五十嵐久美子執行委員長(66)は「患者や同僚への責任感が職員を支えているが、全県的に人手不足は深刻だ」と訴えている。
