ちょっとした週末にも最適の「GW鉄道旅」! “グリーン車”で向かう奥多摩に、あえて“初夏”に楽しむスキーリゾートの「絶景とアクテビティ」
まもなくゴールデンウィーク。普段から公私共に鉄道を楽しんでいる鉄道写真家の筆者が今おすすめしたい鉄道ショートトリップコースをご紹介! 連休中はもちろん、混雑を避けて連休後のちょっとした週末にも最適な初夏の小旅5選をお届けします。【村上悠太/鉄道写真家】(全2回の第1回)
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【写真を見る】鉄道を利用すれば、都内とは思えないほど緑豊かな山や透明度の高い川の絶景を楽しむことができる
【1:スキーだけじゃない グリーンシーズンの越後湯沢(新潟県)】
東京から上越新幹線で約80分程度の越後湯沢。周囲にはスキー場が多く、「冬」のイメージが強いところですが、実はグリーンシーズンもおすすめ。
都心から近く、大宮駅も使えるので関東近郊一帯からのアクセスも便利。高崎を過ぎると上越新幹線の車窓も徐々に緑豊かな山風景に変わり、これも魅力の一つ。上越国境越えとなる、長大な大清水トンネルを抜けると越後湯沢駅に到着します。

駅から徒歩約8分のところにある、「湯沢高原ロープウェイ」に乗れば、眼下に湯沢の街が見られるさわやかな風が渡る湯沢高原へ向かうことができます。
山上では自然を体感できる様々なアクティビティや絶景がゲストを歓迎。2026年のグリーンシーズンオープンは2026年5月30日からの予定で、それまでは休業期間となりますが、GW期間の4月25〜5月6日はスプリングフェアとして先行オープン。
周囲の山々には残雪がある、この時期だけの風景を堪能できます。越後湯沢は温泉も有名で、駅から徒歩圏内に気軽に入ることができる立ち寄り湯も点在。さらに駅の中には新潟の名産を集めた「CoCoLo湯沢」があり、南魚沼産コシヒカリを使った爆弾おにぎりや県内日本酒を利き酒できる「ぽんしゅ館」、さらには専用の日本酒を入れた「酒風呂」など、ここだけでも新潟を体験できる見どころ満載スポットです。
乗りもの好きファミリーは大喜び
【2:都心からぐるりと埼玉周遊旅 西武鉄道&秩父鉄道】
池袋と西武秩父を結ぶ西武池袋・秩父線には他に類を見ない大きな窓が特徴の特急車両、「Laview」が特急「ちちぶ」号と運行されています。この魅力的な特急車両を使ってぐるりと埼玉を周回する鉄道旅はいかがでしょう。
秩父はGW期間こそ混雑しますが、他の観光地に比べてゆったりとかつ、リーズナブルに楽しむことができる印象で、ファミリーでも安心。実際、僕自身も小さな子どもを連れてたびたび訪れています。
さらに今年の3月より、PASMO、Suicaなどの小児用ICカードを使用すれば、子どもは西武線内どこまで乗っても驚きの50円均一!(特急には別途特急券が必要)
西武秩父駅には「祭の湯」が併設されており、列車から降りてすぐに温泉が楽しめる他、バラエティ豊かな秩父グルメが集まる食事処や地ビール、地産品などを購入できる店舗が揃います。
西武秩父駅から徒歩10分ほどのところには秩父鉄道御花畑駅があり、そこから埼玉を代表する景勝地「長瀞」へ向かえるほか、土休日を中心に蒸気機関車の「SLパレオエクスプレス」が運行されています。
「パレオエクスプレス」は熊谷発着なので、熊谷駅からJR高崎線もしくは上越新幹線に乗り換えれば、埼玉経由でぐるりと都心へ帰ってくることができる周回ルートが形成できます。
多摩川と日本酒が待つ奥多摩
スタイリッシュな特急車両にSL、そして新幹線と、乗り物好きファミリーにはぜひおすすめしたい周遊鉄道旅です。
もちろん逆回りもおすすめで、途中の上長瀞駅(パレオエクスプレスを含め一部列車は通過)で下車し、徒歩10分ほど歩くと荒川の川面へ降りていくことができ、川面のはるか上に架かる鉄橋を渡る秩父鉄道の光景を見ることもできるほか、駅周辺には蕎麦屋や天然氷を使ったかき氷屋などもあります。
【3:中央・青梅線グリーン車の快適空間で奥多摩へ】
都心からの日帰り旅で人気の奥多摩散策。JR青梅線沿線には多摩川沿いに整備されたハイキングコースのほか、東京の地酒として有名な「澤乃井」を醸す小澤酒造ではきき酒処や、予約制の酒蔵見学、お土産や軽食が楽しめる「清流ガーデン澤乃井園」があり、1日かけて散策が楽しめます。
都心から奥多摩に向かう場合、JR中央線から青梅線に直通する青梅特快や、土休日に運行されている「ホリデー快速おくたま」が便利。これらの列車はこれまで全て“ロングシート”と呼ばれる、通勤列車仕様の車内でしたが2025年3月より2階建てのグリーン車が連結されるようになりました。
グリーン車の魅力
車内は特急列車のようなリクライニングシートが並び、テーブル、電源コンセントなども完備。一部の列車では「グリーンアテンダント」による車内販売も実施。冷たい飲み物やアルコールを車内にいながら購入することができます。
青梅線におけるグリーン車の運行は途中の青梅駅までですが、それでも奥多摩エリアへかなり快適に向かうことができるようになりました。
なお、中央・青梅線のグリーン車は全席自由席なので、帰宅時間帯などは注意が必要です。また、青梅駅から徒歩約15分のところには今春にリニューアルオープンしたばかりの「青梅鉄道公園」があり、0系新幹線やSL、かつて中央・青梅線を走っていた201系などが展示されています。
第2回【関西在住の方は必見! 大注目の「豪華観光列車」には“アフタヌーンティー”プランも…プロの鉄道写真家が厳選するGW「鉄道ショートトリップ」】では、5選のうち、残り2つの鉄道ショートトリップコースお伝えする。温泉と牛肉が魅力的なあの地域、新登場の観光列車が大注目のあの地域──。
村上悠太(むらかみ・ゆうた)
1987年東京都生まれ。鉄道業界の役にたつことならなんでもしたい、がモットーの鉄道写真家。日本大学芸術学部写真学科卒業。2025年、JR東海公認の923系ドクターイエロー引退記念写真集『ありがとうT4』(ウェッジ)を出版。高校時代には毎夏北海道上川郡東川町で開催されている「写真甲子園」に出場した。
デイリー新潮編集部
