人気ロックバンド[Alexandros](アレキサンドロス)のベース&コーラスとして活躍する磯部寛之さんが“はしご酒”の魅力をお伝えする、月刊誌『おとなの週末』の人気連載「酔滴のラダー」。本誌の担当編集が、2024年から2025年の現在発売中の5月号までの中で、印象に残ったお店を紹介します。料理やお酒が美味しいのはもちろんですが、品ぞろえや食べ方に一癖あるなど、どの店も魅力的です!

タコス×テキーラが抜群においしいバー!!『Gatito』@大井町

テキーラというと、度数が高く、一気飲みをしたりして酔いやすいといったイメージ。そのせいか飲んだこともないのに「飲みにくそう」と敬遠していたお酒です。こんな印象をお持ちの人も少なくないはず……!

『Gatito』店員さんが厳選してくれたテキーラ。奥には、ズラリと瓶が並ぶ!

しかし、このイメージをガラッと変えられたお店でした!ハイボールにすると飲みやすく、初心者でも手軽に楽しめます。

店内には所狭しとテキーラ並んでおり、いったいどれがどんなお酒なのか全く見当もつきません。でもご安心ください。まず、お店の方が「普段どんなお酒を飲みますか」と聞いてくださり、おすすめのテキーラと飲み方を優しくレクチャーしてくれます。

さらにスパイシーかつさわやかな味わいのタコスと合わせると、なお美味しく飲めます!

『Gatito』このタコスが絶品だった……!スパイシーで爽やかな味わいがテキーラにばっちり

バーというと、中がどのようになっているのか分からず、少し敷居が高く感じますが、メキシコらしいムードが漂う可愛らしい内装が外のブラインド窓からちょっぴり覗けるので、比較的入りやすいです。テキーラだけでなく、バー初心者にもオススメなお店です。

店員さんもお客さんも元気なお店『立呑風太』@阿佐ヶ谷

店員さんたちがとっても元気で、パワーをもらえる立ち飲み店。乾杯の際には、店内にある太鼓を叩いて、盛り上げてくれます。

『立呑風太くん』奥に見える太鼓で乾杯を盛り上げてくれる!1日の疲れも吹き飛びそうなほど、元気をもらえます

そんなパワフルなお店には、元気なお客さんも集まってくるもの。およそ4升分のキンミヤ(甲類焼酎)がなみなみと注がれている大きな瓶が、1日で空になることもあるとか……。

『立呑風太くん』こちらが問題の4升瓶……!キンミヤ焼酎のロゴは後からシールで貼ったんだとか

こちらのお店でいただいた「もつ煮」には、豚バラのブロック肉が一緒に入っていました!かなり珍しいのではないでしょうか。豚肉の旨味ともつの旨味が良いバランスで、お酒が進む逸品でした。

『立呑風太くん』豚バラのブロック肉が入っているものは初めて見ました。ハマる美味しさです

高コスパの老舗居酒屋『伊勢元(いせもと)』@大塚

大塚編で訪れた『伊勢元(いせもと)』は、3代続く老舗酒場。そこで出合ったのは、氷なしでなみなみと注がれたハイボール。第22回の「堀切菖蒲園」編で見た名物「ボール」と同じ仕組みのもの。しかも1杯400円という安さ。改めて、なんというコスパの良さなのだろうと感じました。

『伊勢元(いせもと)』やっぱりコスパが良い!そして、薄まらないという嬉しさ

そして、氷で薄まっていってしまわないのもちょっと嬉しい。

一緒におつまみとしていただいたピンピン焼きは、山芋とたまごのとろっねばっとした濃厚な味わいとかつお節の風味が相性バッチリでした。また訪れたいお店です。

『伊勢元(いせもと)』某有名焼き鳥チェーン店のメニューを思わせる見た目

“炭火自動串焼機”とかいうハイテク機械にワクワクした『セクワガル』@大久保

そもそも、馴染みがなかったネパール料理。ただでさえ印象に残るのに、このお店ではテーブルで串を焼くスタイル!しかも、機械が自動で串を回転させてくれるというハイテクさ。

「炭火自動串焼き機」というなんともハイテクな機械!自分でくるくると回ってくれて、焼かれていきます……!

羊肉など香りが独特なお肉もスパイスのおかげで臭みがなく、食べやすい味わいに。クセになりそうです。

そして、とことん辛いものは辛い!!!きゅうりについてきた真っ赤なソースがとにかく辛い。しかも、後からくる辛さ……。唐辛子やさまざまな香辛料が複雑に絡み合った味わいは、自家製の秘伝レシピなのでしょう。ビールが進む進む……!いろいろと危険な辛さでした。

『セクワガル』このきゅうりについた真っ赤なソースがとにかく辛い!でも食べてしまう美味しさなんです

品揃えが豊富すぎるし、安すぎて変!?『蔵 大久保南口店』@大久保

普通の大衆居酒屋かな?なんて、油断して入ったお店。しかし、このお店一癖ありでした。まずは、とにかく安い。串は1本120円から、つまみは250円から用意されています。そして、なんといっても、品揃えが良い意味でおかしいのです。

ビール一つとっても、瓶ビールに黒ビールにクラフトビールという品揃えの良さ。さらにウイスキーでは、ラフロイグ10年のハイボール(450円)やマッカラン12年のハイボール(550円)まで揃う。このラインナップは大衆居酒屋ではほとんど見ないし、この価格は破格。

『蔵 大久保南口店』手書きメニューがびっしり。この写真以外にも四方の壁に貼られています。

料理も、壁一面に手書きのメニューが数えきれないほどびっしり。しかも、串ものもつまみもしっかり美味しい。自宅の近くにあったら、通い詰めてしまいそうです。

『蔵 大久保南口店』余市ハイボール(550円)を頼んでみましたが、特別薄い訳でもなく……。なぜこんなに安いのか不思議です

初ジンギスカンを食べた『だるま』@御徒町

ジンギスカンは、「匂いがキツイ」こともあって、敬遠されてきた方も少なくないのではないでしょうか。

『成吉思汗 だるま』このたっぷりの野菜と一緒に焼くのが美味しさの秘訣なのでしょう

食べてみると、独特の匂いのキツさはなく、肉の旨みと脂が口の中で広がり美味!一緒に焼き上げる野菜にも旨味が浸透していて、玉ねぎを食べる手が止まりませんでした。4軒目だったのが惜しい(胃袋的にはちょっと辛い)!!

『成吉思汗 だるま』美味しいのに、お腹がつらい!!とは言いつつ、奥の特性ダレをほうじ茶で割る〆スープまで堪能してしまいました

もっと早く食べてみていれば良かったと思うほどの美味しさでした。

以上、担当編集の印象に残った一癖ありのお店6軒でした。こうして見返してみると、グルメ雑誌に関わる身でありながら、食わず嫌いが多かったような……。取材を通して、食べるようになったもの、好きになったものが増えていくのは嬉しいことですね。

もしも、同じように食わず嫌いをしていらっしゃる方がいたら、だまされたと思って、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。もしかしたら、未知の美味しいものとの出合いになるかもしれません。