社会人2年目の息子に、今も毎月「3万円」を援助しています。本人は貯金できていないようですが、親が仕送りを続けるのは“甘やかし”になるでしょうか?
社会人2年目の賃金目安は23万円前後! 手取り額から考える「3万円」の援助の重み
社会人2年目は、収入がまだ十分に伸びていない一方で、一人暮らしや各種支出によって家計に余裕がないケースもあります。そのため、子どもの生活を気にかける親も少なくないでしょう。
しかし、まずは「本当に援助が必要な状況なのか」を客観的な数字で判断する必要があります。厚生労働省が公表している「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、20歳から24歳の平均賃金は約23万2000円となっています。
ここから社会保険料や税金が差し引かれた「手取り額」は、月々18万円程度になるのが一般的です。一人暮らしをしている場合、家賃や光熱費、食費を差し引くと、確かに自由に使えるお金は多くないと考えられるでしょう。
子どもに仕送りをしている世帯はどれくらい?
社会人の子どもに限ったデータではありませんが、厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」によると、子どもへの仕送りのみをしている世帯は約164万世帯あり、全体の約3%にあたります。
社会人として独立した後は、自分の給与で生活するのが一般的とされています。しかし、奨学金の返済などがある場合は、生活がより厳しくなることもあります。
今回のケースで、仮に貯金ができていない要因が趣味や交際費などの支出管理にある場合、月3万円の援助によって一時的に家計負担は軽減できるかもしれません。しかし、根本的な家計改善につながらず、結果として支援が長期化する可能性もあります。
月3万円の援助を続ける前に確認したい親自身の家計への影響
子どもへの支援を検討する際は、その負担が親自身の老後資金や今後の生活設計に影響しないかという視点も欠かせません。毎月3万円の援助は、年間で36万円になります。これを子どもが社会人になってから10年間続けた場合、総額は360万円に達します。
子どもが家計管理の面で課題を抱えている場合には、金銭的な援助を続けるのではなく、収支の見直しや貯蓄習慣の定着を促すことが、長期的には本人のためになるケースもあるでしょう。
まとめ
社会人2年目の子どもに援助を続けることが「甘やかし」になるかどうかは、その援助に明確な目的と期限があるかによると考えられます。現在の状況が、子どもの経済的な自立を妨げる要因になっている場合には、支援を続けるだけでなく、家計管理の方法について話し合うことも大切です。
自立とは、限られた収支の中で優先順位をつけ、生活をやりくりする力を身につけることです。親が不足分を補てんし続けている限り、子どもは「自分の給与だけで生活する工夫」を学ぶ機会を失ってしまうでしょう。
どうしても子どもの生活状況が気になる場合には、現金による援助ではなく、お米や麺類などの食料品を送る形で支援する方法も検討するとよいでしょう。
出典
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査の概況 第2表 性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差(7ページ)
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査 表番号57 仕送りをしている世帯数-1世帯当たり平均仕送り額,仕送り額階級・仕送り先別
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
