私設応援団「しじみ倶楽部」の会報。イベントに参加した感想を中心にした会報を。ライブや現在は休止しているが、3か月に1度の割合で発行していた(写真/長坂浩さん提供)

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 幅広い層から広く愛される国民的バンド「サザンオールスターズ(以下「サザン」)。彼らをデビュー当時から応援し、ファンの間で「伝説のファン」と呼ばれる長坂浩さん(58才)に、長年の応援活動を通して集めた「お宝」を披露していただきながら、サザンオールスターズの思い出や魅力について語ってもらった。SNSの登場でファンコミュニティーは変化する──。

【写真】ファン必見!サザン・桑田佳祐本人から届いた直筆のお礼状

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 ファン同士がもっと交流して、新しいファンにも昔のことを知ってもらいたいと思い、私はオフ会を開くようになりました。SNSのはしりとなるmixiで「ヅラ職人の部屋」というコミュニティーサイトを2003年に作り、ファンイベントなどを行いました。

「ヅラ職人」というのは、2000年にサザンが行ったミレニアムライブで、『マンピーのG★SPOT』という曲のとき、桑田佳祐さんがハゲオヤジのヅラをかぶっていたのにちなんで命名したものです。当時は私も似たようなカツラをかぶって活動していました。

 その流れから2004年7月に私設応援団「しじみ倶楽部」を発足させました。これには原由子さんの3才年上のお兄さんに名誉会長になってもらうようお願いしました。原さんのお兄さんは横浜市内で天ぷら店を営んでおられ、定食にしじみ汁も出されることから「しじみ倶楽部」と命名。全国でサザンのライブがあると、そこでカラオケ大会をしたり、桑田さんの地元である神奈川県茅ヶ崎市でファン交流イベントを行ったりしています。

桑田佳祐直筆のお礼状

「しじみ倶楽部」の活動をお手紙にして桑田さんにご報告したら、「新しいファンを大切にしてくれてありがとう」というお返事をいただきました。桑田さんがファンを大切にする気持ちはいつまでも変わらないと感動しました。

 桑田さんは昔から律儀で、ファンにお礼状を書かれることもよくあったようです。私も何度かいただきましたし、妻と結婚することを手紙でご報告したら、「おめでとう」と返信をくださいました。妻もサザンのファンなので大感激。そう、妻と知り合ったのも、サザンのファン交流イベントなんですよ。

 40年以上、日本のトップを走り続けているのに、サザンの皆さんの姿勢はずっと変わらない。律儀でファンを大切にする。だからこそ、私たちもずっと彼らについていこうと思えるのです。

 桑田さんやサザンの楽曲の魅力は“振り幅”にあると思います。たとえば、デビュー時はコミックバンドっぽく登場してぼくらの心を掴んだけど、『エリー』で一転、しっとりじっくり聴かせて、掴んだ心をグイッと引き寄せた。

 桑田さんはお調子者のときもあれば、ストイックで不器用な雰囲気を醸すときもある。動もあれば静もある。目立ちたがり屋の芸人っぽいところもあれば、思慮深い思索家でもある──両極に見えて、そのどちらもが桑田さん。それがいい。その楽曲に魅了されながら、ぼくらはずっとついていこうと思います。

【プロフィール】
長坂浩さん/1978年、17才のとき、デビュー直前のサザンオールスターズに魅了され、ファンクラブに入会。会員番号は「18」。事務所公認の応援団「いとしのTokyo支部」にボランティアスタッフとして携わり、ファンの間では「伝説のファン」と呼ばれる。2003年に私設応援団「しじみ倶楽部」発足。現在は造園業を営み、サザンファンの妻(58才)と神奈川県茅ヶ崎市に住む。

取材・文/廉屋友美乃

※女性セブン2020年11月5・12日号