就活スタイル編集部

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あがり症の人は面接でなかなかうまく喋れずに困ってしまいます。緊張感の走る場でなければ普通に話せるのに、試験会場となるとどうしても言葉が詰まって、思うように意思が伝えられなくなってしまうのが不安になりがちです。しかし、ちょっとしたテクニックを持って準備しておくと、そのマイナス面を十分にカバーして面接に臨めるようになります。

■事前準備はできるだけ入念に

あがり症の面接対策の基本となるのが事前準備です。あがり症の人は過度に緊張してしまって何もできなくなってしまいがちであり、本来の力が出せないのが不安になります。その不安がまた緊張感を高めてしまって状況を悪化させるという負の循環ができてしまっているのです。それを払拭するために必要なのが入念な準備であり、人一倍準備に時間をかけるようにしましょう。

面接対策として質疑応答の内容を想定して話す内容を決めておくのは良い方法になります。そのときに心がけたいのが、何も考えなくてもすらすらと話せる程度まで練習をしておくことです。もし緊張で頭が真っ白になってしまっても、想定内の質問ならすぐに答えられるという状況ができていると安心感が得られるでしょう。実際に当日にあがってしまっても応答ができるため、最も有用な面接対策になります。

もう一つの事前準備として役に立つのが練習です。目上の人にお願いして一度は練習をしてみましょう。本番と似たような状況に一度立たされておくと緊張が少し和らぎます。本番を想定した面接練習を繰り返しておくと質問の応答も練習できて一石二鳥です。

■具体的なエピソードを用意する

あがり症である自覚があって、面接で失敗するのが怖いと考えたら、あえてそれをアピールポイントにする発想を持ってみましょう。面接では自己PRを求められたり、自分の長所や短所について説明を促されたりするのが一般的です。その際に自分があがり症であるというのを話の種にできるでしょう。

対策として有用なのが具体的なエピソードを用意しておく方法です。重大な場面で失敗した経験であるとあまり良い印象を与えられないと考えてしまうでしょう。しかし、その失敗の大小にかかわらず、もしそれをプラスに転じさせる何かが後に続けられるものを選び出せれば構いません。人は誰もが欠点を持っているものであり、それをマイナスとせずにプラスに変える力があれば高い評価を得られます。

あがり症でのエピソードを伝える用意をして面接に臨むと、あがり症であると面接官に評価されてしまうのは覚悟しておけます。多少の挙動不審があったり、うまく言葉が出せない状況ができたりしてしまっても、そのエピソードを通してマイナスをプラスに転じさせる力があると評価してもらえるようになるでしょう。それが緊張を解す効果もあるので有用な面接対策になります。

■まずは10秒しっかり話そう

あがり症の症状がひどい人の場合には一言も言葉が出せないという状況にすらなってしまいます。そういう人にとってはたとえ10分の面接であっても途方もなく長い時間であり、まるで超えられない壁があるように感じられてしまいがちです。その際に完璧な面接を目指そうとしても無理があるでしょう。小さな目標を立てて、それをクリアしていくように心がけると良い循環が生まれてきます。

まずは10秒の応答をしっかりとできるようにするところから始めましょう。意外にやってみると難しいのが10秒も話し続けることです。たとえあがり症でなかったとしても即興で10秒間、無駄なく意味のある内容を話し続けるのは容易ではありません。しかし、10秒と決めてかかって様々な内容の質疑応答の練習をしてみると、いつの間にか10秒なら話せるという自信がついてくるでしょう。わずかな時間と考えられがちな10秒をクリアすると、その練習成果のフレーズを組み合わせて20秒、30秒と話せるようになります。練習しているうちに言葉も頭に定着してくるので、面接のときにはその組み合わせを変えていくだけで応答できるでしょう。

■赤面しても大丈夫! 笑顔を大切に

あがり症の人は面接で緊張してしまって言葉も出せず、それが恥ずかしくなって赤面してしまう場合も少なくないでしょう。冷静な姿を見せなければならない面接会場で赤面していたら評価が下がってしまうかもしれないと不安になる人もいます。しかし、面接官も鬼ではありません。数多くの就活生を見てきているため、あがり症の人も大勢相手にしてきていて当然です。面接で見たいのはその人の内面であり、仕事の現場で活躍できる能力があるかや、職場環境に適した性格を持っているかであり、あがり症である点が必ずしもマイナスにはなりません。

実際に就職して職場に来た同僚にどのような人であってほしいかという感性のもとに評価していることもよくあります。その際に大切になるのが笑顔です。同僚になる人を見た目で選びなさいと言われたら笑顔の人を選ぶ人が多いでしょう。仕事をしている間はずっと同じ空間にいるからこそ、一緒にいて快い気持ちになれる同僚が欲しいと考えるのは当然です。その際に最も重要になるのが飾り気のない自然な笑顔であり、たとえ赤面してしまっても気にせず笑顔を大切にすると好印象を受けてもらえるでしょう。