【WBC】米国&ドジャースのエベル三塁コーチ 大谷の登板なしに「もし彼が本当にやりたいと言えば…」
第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で決勝に進んだ米国は16日(日本時間17日)、マイアミのローンデポパークで練習を行った。
その場でディノ・エベル三塁コーチが取材対応。ドジャース、アメリカ代表の両方で三塁コーチを務めるベテランコーチが、アメリカ代表の現状、大谷翔平、山本由伸といったドジャースのメンバーの今大会でのプレーなどについて語った。
以下、エベルとの一問一答。
――アメリカ代表のチームの雰囲気は。
「すごくいいよ。イタリアに負けたときは、少し違う空気になったけどね。『もっといいプレーができたはずだ』という気持ちはあった。でもイタリアはいいチームで、彼らが勝った。それは認めないといけない。ただ、その敗戦のあと、みんな少し気持ちが引き締まったと思う。『勝たなきゃいけない』という気持ちが強くなった」
――目覚ましになった?
「そう言えるかもしれないね。2023年の大会でもメキシコに負けたことがあった。ああいう負け方をすると雰囲気が変わる。『よし、負けた。じゃあ次はやるぞ』という感じになる。選手たちも団結しているし、特にアーロン・ジャッジは本当に素晴らしいリーダーだ。毎晩、試合のあとにチームの前に立って話をしている。長く野球界にいるけど、彼の存在感や態度、いつも笑顔でいる姿は本当にチャンピオンのそれだと思う。4打数4安打でも0安打でも、見た目では分からない。それが本物のチャンピオンの姿だ。クラブハウスを一つにまとめる素晴らしい仕事をしているよ」
――日本の試合をどう見たか。
「やっぱり翔平や由伸がいるからね。彼らとは毎日一緒にいるし、ロサンゼルスでワールドシリーズも一緒に勝った仲間だから、当然うまくやってほしいと思う。アメリカ代表が日本と対戦していない時は、知っている選手を応援する。特にドジャースの選手ならなおさらだ。でも、もし彼らのチームと対戦することになれば、そこには線を引かなきゃいけない。その時は『アメリカ代表として勝ちにいく』だけだ。試合は全部見たよ。翔平のプレーも見たし、由伸の投球も見た。日本が負けたのは残念だった。序盤はリードしていたのに、その後ベネズエラが勢いに乗って得点して逆転した。でも野球はそういうものだ。何が起きるか分からない。どんな日でも、相手が最高のプレーをすれば勝つこともある。1つのプレー、1球、1つのミス、守備、走塁、そういう小さなことが試合を決めてしまうことがある。だからミスを最小限にすることが大事なんだ」
――日本が敗れたあと、大谷と話したか。
「いや、まだだね。水曜日(18日)の朝にチームに戻るから、その時に会うことになると思う。木曜日はオフだけど、私は球場に行くつもりだから、会ったら話すよ」
――大谷は本当はWBCでも投げたかったのでは。
「どうだろうね。アンドリュー・フリードマン、ブランドン・ゴームス、デーブ・ロバーツと翔平で話し合ったんじゃないかな。翔平はどんな形でもチームの勝利に貢献したいと思う選手だ。投げることでも打つことでもね。あれだけのレベルで両方できるのは世界でも彼だけだ。だから頭の中には投げることもあったと思う。ただ今はスプリングトレーニングの時期だし、ケガも避けたい。1〜2イニングのクローザー的な役割、2023年にやったような形なら可能だったかもしれない。もし彼が本当にやりたいと言えば、ドジャースも許したかもしれない。でも最終的には打者に専念する決断をしたんだろう」
――大会前に大谷と話したか。
「スプリングトレーニングで彼が打撃練習に来たとき、『アメリカ対日本で投げるのは禁止だぞ!』って冗談で言ったんだ。彼は何も言わず、ただ笑っていたよ。まあ最終的にはフリードマンやロバーツ監督、ゴームス、それに翔平自身で話し合って決めたことだ」
――日本は敗れ、アメリカは勝ち残った。大谷と再会したら何か言う?
「いや、どうだろうね。冗談くらいは言うかもしれない。でも『(WBCでは)見かけなかったけど、どこにいたんだ?』とか、そういうことは言わないよ。まあ、軽い感じにしておくつもりだ」(マイアミ・杉浦大介通信員)
