12月10日に強制わいせつ容疑で書類送検された立憲民主党初鹿明博衆院議員(50)。

【写真】2年前の「週刊文春」記事(2017年11月9日号)

 その発端は「週刊文春」(2017年11月9日号)が報じたスクープ、「汚れたリベラル 立憲民主党 初鹿明博に強制わいせつ疑惑」だった。今回、被害者の佐藤陽子さん(仮名)が改めて心情を「週刊文春」に明かした。

 事件は2015年5月、ある懇親会の後に起きた。佐藤さんと別の出席者、初鹿氏の3人でタクシーに同乗した際のことだ。1人が先に降りて2人きりになった途端、初鹿氏は豹変した。キスを迫り、佐藤さんが拒否しても行為はエスカレート。遂には初鹿氏自らズボンのチャックを下ろし、佐藤さんの顔を股間に引き寄せた。初鹿氏は当時、小誌に「酔っていて記憶がない」「強制ではない」などと繰り返した。


初鹿氏の進退は? ©共同通信社

 この時、立憲は初鹿氏を役職停止6カ月としたが、その後は、様々な役職につけている。今も初鹿氏は、党の文部科学部会や障がい者PTなど4つの部会の事務局長を担っている。佐藤さんが語る。

「あの事件以降、うつやパニック発作といった精神的、肉体的な不調が続きました。昨年頃から体調がようやく落ち着き、今年2月に警視庁葛西署に告訴状を提出しました。その後3月にかけて、警察の事情聴取を受けました。被疑者の初鹿氏は夏頃に事情聴取を受けたようです。告訴に至ったのは、個人的な怒りも当然ありますが、私以上にセクハラや性暴力に悩んでいる人がすごく多いな、と感じることが多かったからです。『1人1人が、悲しい体験をした際に、納得のいく選択をしていくことが重要だ』ということを伝えたかった」

 書類送検を受けて、初鹿氏は、「捜査当局に全面的に協力している。お騒がせして申し訳ない」とした上で、事実関係や認否、進退などについては「捜査が進行中なので差し控える」と繰り返し、説明していない。また、立憲の福山哲郎幹事長は記者団に、「嫌疑を持たれたことは遺憾で、おわび申し上げたい。本人は捜査当局に全面的に協力する意向を示しており、党として当局の判断を見守りたい」とのコメントを出した。政治部デスクが解説する。

「裏では『書類送検されただけでしょ』と嘯いています。警視庁は具体的な証拠がないことから厳重処分を求めない意見を付けており、起訴されない見込みですが、それを盾に重い処分を見送る意向のようです」

 佐藤さんが憤る。

「福山幹事長が『捜査を見守りたい。甚だ遺憾』と話しているのを報道で見ましたが私のほうが遺憾です。党としてどう考えるのか、見解をはっきりと国民に示すべきだと思います」

 初鹿氏や立憲民主党は、安倍政権や自民党議員の不祥事について厳しく追及し、女性への性暴力問題についても寄り添う姿勢を見せてきただけに、どのような対応をとるのか注目される。

 12月19日(木)発売の「週刊文春」では初鹿氏の最近の言動や、過去に不倫未遂を起こした時の呆れた行状なども詳報している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年12月26日号)