「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー!」略して“ハピクロ”。ももいろクローバーZが贈る、“教養エンターテインメント・プログラム”です。毎週、様々なジャンルのプロフェッショナルな先生たちが登場して、「○○学」と題した、聴けばつい誰かに話したくなるアカデミーを開講中です。

2016年5月29日は、「梅雨も晴ればれ! 元気になれる漫画学」のハピクロ・アカデミーを開講。先生は、小学館の漫画編集者・山内菜緒子さんをお迎えして、漫画「重版出来!」のタイトル決定のエピソードから、山内さんが漫画から教わった”仕事に活かせる名言”や”家族で読んでほしい漫画”、”山内菜緒子さんが選ぶ名作漫画”などを紹介してくれました。

(ももいろクローバーZがパーソナリティをつとめるTOKYO FM「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー!」2016年5月29日放送より)

──”漫画編集者のお仕事とは?”

清野:漫画編集者は、何をするお仕事ですか?

山内先生:漫画家さんと、いちから話し合って。医療モノだとしたら、病院を当たったり、詳しい方を探したり……取材ですよね。

海外の歴史モノだと、実際に漫画家さんと行って向こうで生活してみたり。

あーりん:そうなんだ〜。



山内先生:最終的に漫画家さんが物語を作られるんですけど、その間に、日々どうしたら面白いかと話し合いを重ねていって、単行本になったとき、”どうやって売っていくか”を、書店員さん達と一緒にやっていきます。

清野:「重版出来!」って、初めはタイトルが違ったそうですね。

山内先生:最初に、松田先生がプロットを作られた時に「火曜日はダメよ。」っていうタイトルだったんですね。

かなこ:何がダメということなんですか?



山内先生:「火曜日は忙しいから、デートはできないわよ」っていう意味だったんです。

わたしは週刊漫画誌の編集部にいて、”週に1日だけダメよ”じゃなくて、”週6日ダメよ”なら理解できたというか(笑)。

漫画編集者って、こんな日々を送っているんですよというのを、松田先生にレポートを出しまして。そしたら、「自分が漫画家で、編集者とか周りの方々の仕事を知っているようでも、意外と理解できていないから、取材をしてみたい」ということで、取材を重ねた結果まるっと変わって、出版業界のチームのお話を描く「重版出来!」という漫画になったんですね。

あーりん:なるほど〜。

清野:ここで、先生から「漫画家さんとのエピソード」にまつわるクイズを出題していただきます。

山内先生:はい、それでは問題です。

「単行本の発売日、漫画家と編集者のよくある光景はなんでしょうか?」

あーりん:それは、CDの発売日に、私たちとマネージャーさんとかでもその行動はあったりしますか?

山内先生:あり得ると思いますね。

あーりん:自分たちとして考えると、やっぱりランキングが気になるんですよね。

「何万部いった?」とかが、気になるんじゃないですか? それを一緒に……待つ?

かなこ:私たちも、発売日にCD屋さんに行きたくなるんですよ。

”私たちのCD並んでるかな〜?”って、並んでたときの”あった!”っていう喜び(笑)。

あーりん:ちょっと目立つところに置いてみたりね(笑)。



かなこ:本屋さんに一緒に行って、お嫁に出した漫画が並んでいるのを見に行く!

清野:先生、答えをお願いします!

山内先生:百田さん、正解です。

自分の目の前で、全然知らないお客さんが手にとって、”買うか? 買わないか?”っていうのを、後ろから、念を込めて見守るみたいな(笑)。

かなこ:わかります! 私も、視聴スペースみたいなところにももクロがあって、聴いてくれてる人がいたりとか、PVを見てくれてる人が”持ってるけど!? レジに行くのか? この人!”みたいなのを、影から見てたりします(笑)。

山内先生:買った後に、おうちへ帰ってどうやって聴くんだろう?とか、勝手に想像するのがすごい幸せです。



あーりん:みんなの手に届いているんだな〜って、改めて実感しますよね。

山内先生:特に新人作家さんだと、なかなか実感が湧きづらいから、本屋さんへ連れて行って、「買ってくれたね〜」みたいなのを一緒にやったりしますね。

かなこ:最初、うちら無かったもんね! CDショップに行っても、「そのCDはありません」って言われて(笑)。

あーりん:「ま、み、む、め、も」の「も」を見たけど、なんもない! みたいな(笑)。

清野:気持ち的には、漫画もCDも共通するのかもしれないですね。



──山内菜緒子先生おすすめの”家族で読んでほしい漫画!”

清野:山内先生が担当されている「重版出来!」も、今年ドラマ化されて、さらに注目を集めた作品ですが、  

今後注目の作品で、「家族で読んでほしい漫画」を紹介するとしたら、なんでしょうか?

山内先生:大今良時先生の「聲の形」という漫画です。9月にアニメの映画も公開されるものです。

小学校6年生のクラスが舞台なんですけど、転校生の硝子ちゃんという子が、生まれつき聴覚障害を持っている女の子なんですが、あることがきっかけで、クラスメートからいじめを受けるようになるんですね。

そのあと中学生になっていく中で、どのように関係性が変わっていくか……というお話です。

家族で読んでいただいたときに、いじめだったり、友達との付き合いって、お子さんの立場から親に言いづらかったりするじゃないですか。

漫画の話だったら「この漫画読んで、どうだった?」とか、話しやすいんじゃないかなと思って。

あーりん:確かに! この漫画がきっかけでね。

山内先生:しかも、初恋のすごくピュアな形が描かれているんです。

かなこ:第1巻の帯に、「お前なんかに出会わなきゃよかった。もう一度、会いたい。」って!

あーりん:ふぅぅ〜〜!(笑)

清野:甘いですね〜! 手元に3巻がありますけど、「この命、どうか燃やすように生きたい。あいつの近くで。」と書いてありますね。



かなこ:わ〜〜お〜〜!(笑)

清野:なんですか、このキュンキュンくる感じは! 中の絵も可愛いですよね。

あーりん:大事! 漫画の女の子が可愛いって大事だよね!

”漫画編集者として、最高の瞬間”

かなこ:編集者ならではの”こんな瞬間は最高!”って、どんなときですか?

山内先生:漫画家さんから、すごく面白いネームが届いた時に、ボロボロ泣きながら読むこともあるし、1人で机の前で大笑いしながら読むこともあるんですね。その時はすごい幸せです。

今って、ツイッターとかSNSで感想をいただけるので、最終的に読者の方とコミュニケーションがとれるんです、漫画って、読んでいただいて初めて完成するというか、その感動って2回ありますよね。



あーりん:出来上がったときの感動と、反響がきての感動ですよね。

清野:それが重版出来となったときは嬉しいですよね。

山内先生:そうですね(笑)。

清野:ちなみに、「重版出来!」は、何回”重版出来”になったんですか?

山内先生:ありがたいことに、たくさん重版がかかって、回数までは覚えてないんですけど。

かなこ:おー! ステキ〜!



山内先生:1巻目の重版が決まったのが、発売から5日後だったんですよ。

漫画家さんに「重版決まりました」という連絡をしたら、「どうもありがとうございました」と仰っていただけて、

「こちらこそ、面白い漫画を描いてくださってありがとうございました」って、お互い電話越しに震えるみたいな(笑)。

かなこ:いい瞬間〜!

清野:ものを作る現場のお話っていうのは、とてもためになるし、普段漫画を読んでても見えて来ないところですね。

かなこ:お話をさせていただくと、共通する部分がたくさんありました。

清野:軽い気持ちで、漫画読めなくなりましたね(笑)。

”読ませていただきます!”っていう気持ちで、裏ではこんな苦労があるんだと。

山内先生:いえいえ、普通に楽しんでください(笑)。

かなこ:ドラマ「重版出来!」でも、”読む人たちには、何も考えずに読んでほしい”と言ってるので、私たちはこれからも、読者として楽しませていただければいいなと思います。

あーりん:楽しませていただきます!

かなこ:「梅雨も晴ればれ! 元気になれる漫画学」今日の先生は、山内菜緒子先生でした!

かなこ・あーりん:先生、今日は本当にありがとうございました!



〈番組概要〉

番組名:「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー!」

放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国37局ネット

放送日時:毎週日曜 16:00〜16:55

パーソナリティ:ももいろクローバーZ、清野茂樹

番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/clover/