名分・期間・国際支持で分かれた米国の「3つの戦争」の成敗…イラン戦争は最悪の難易度(2)
では、トランプ米大統領が起こした米国・イスラエル−イラン戦争に対する評価はどうか。まだ戦争が終わらず結論的な評価を出すのは難しいが、専門家らは「国際秩序を破るトランプ大統領の独断から始まった戦争」という意見を出している。これまでの中東での戦争に適用した基準で分析しても、今回の戦争に対する評価は厳しい。
まず、戦争の大義名分として掲げた「イランの核兵器開発中断に向けた核プログラム廃棄」に関しては、米国内でも意見が分かれる。米国家テロ対策センター(NCTC)のジョー・ケント所長は先月「イランの脅威は侵攻に踏み切るほど差し迫ったものではなかった」とし、戦争に反対して辞表を提出した。時間をかけて交渉で解決できる事案という主張だ。トランプ大統領がイランと核交渉を進める中で裏をかくような奇襲攻撃を強行したことに対しても、国際社会の視線は冷ややかだ。最近のイプソスとロイター通信による米国内の世論調査でも「米国のイラン攻撃を支持しない」という回答が60%に達した。
2つ目、イラン戦争は国際社会の支持を十分に得られていない。北大西洋条約機構(NATO)の同盟国は「我々の戦争ではない」として参戦を拒否し、一部の国は自国の軍事基地を米軍が一時的に使用することにも懸念を示した。3つ目、戦争目標の達成の可否も不透明だ。当初、イランの核兵器および長距離ミサイル開発の中断を目標として提示したが、双方は現在、関連交渉で平行線をたどっている。4つ目、戦後のイラン国内の平和維持および安定には特に問題はないとみられる。イランの神政体制がそのまま維持されているため、内戦など平和を脅かすような事態が起こる可能性は低い。5つ目、短い戦争期間での被害の最小化は現在としては断言しがたい。トランプ大統領が再び猛攻を浴びせるという警告をしているからだ。
